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「やっぱり…この人も、この人も、この人も、幽霊にやられた人はみんな一様に、蚊に刺されたような傷がある…
あれは、幽霊なんかじゃない。」
『……おそらく、天人。
もしそうじゃなければ特異体質のなにか…そう踏まえていいかもしれない。
けどこれで原因もはっきりしたから適切な処置が取れるよ。
新八くん、ちょっと手伝ってもらってもいいかな?』
「あ、はい!!」
えりはテキパキとそれぞれの処置、そしてあちこちに蚊取り線香を置いて、次なる被害を増やさないように行動をとった。
そして翌日……
「あの〜〜どうもすいませんでした〜〜」
昨日、銀時たちが吊るされていた所に同じように吊るされる今回の犯人、基、蚊の天人はホラー映画のような顔の影を出しつつ謝罪をした。
理由が理由、妊婦ということもあり、お咎め無しで二度としないことを約束させ帰した。
その後、近藤たちと共に話を聞いていた沖田は、テキパキと今回の件の報告書を制作中のえりのところへと向かった。
「えり、例の天人帰りましたぜ」
『了解。こっちもちょうど書き終わったところ。』
えりはにこっと笑うと立ち上がり書類をまとめ、土方の許可をもらおうといるであろう部屋に向かった。
『あれ?神楽ちゃん?』
「おう、えり、銀ちゃん見なかったアルか?」
「俺のことは無視かチャイナ」
「うるせぇサド」
「やんのかオラ」
『総悟』
「…へーい。んじゃ、俺近藤さんのところ行ってきまさぁ。ついでに床に伏せてる隊士ん所も。」
『ありがと、総悟。』
「おー」
えりは今にも小競り合いが始まりそうになっていたのを止めて、沖田を見送ると神楽にむきなおった。
『さっき土方さんと話してるの見かけたから土方さんの部屋にいるんじゃないかな?』
「それってどこにあるネ?」
『一緒に行こっか。
私もこれから土方さんに用事があるからちょうど行くところなの。』
そう言って神楽をつれ、土方の部屋に向かい一言かけて中に入るが誰もいなかった。
あれ?と思っていたが、縁側の方から声がしたため、えりと神楽はガラリとそこを開けた。
「銀ちゃんそろそろ帰…」
『土方さん、今回の件の報告書の確認を…』
光の速さで2人は縁側の下に消えていった。
『……土方さん?銀時さん?』
「……何やってるアルか2人とも」
「「いや、コンタクト落としちゃって」」
土方も銀時も2人同時にそう返していた。
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作者名:Tyina | 作成日時:2022年5月29日 23時