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第7話 脚立と浮遊感 ページ8

『ふっ・・・と、届かない・・・』


今日の仕事は書類整理だ。
その為、棚の上にあるファイルを取ろうとする。

しかし、私の背はあまり高くはない方なので、脚立を使ってもなかなか届かない。

・・・しかも脚立がガタガタといっている。
勢いをつければ、崩れる事間違い無しだろう。


『くっ・・・届け・・・!』


ギリギリ届きそうで届かない。

だから、他の人に頼むのも何だか悪い。


国木田「・・・A、俺が取る」

『え、国木田さん?悪いですよ、そんなわざわざ・・・』

国木田「いいから、どけ」

『だ、大丈夫ですって!』


国木田さんと云い合いになった、その瞬間。

足元で、ガシャンと嫌な音がした。


『きゃ・・・!』

国木田「A!」


浮遊感を感じる。
そのまま、真っ逆さまに落ちてしまいそうで、私は目を閉じた。

しかし、いくら待っても痛みや衝撃を感じない。

恐る恐る目を開けると、目の前に国木田さんの整った顔が現れた。


国木田「・・・おい、大丈夫か」

『え、あ・・・。国木田さん・・・!?』


直ぐそこに、国木田さんの顔がある。
リボン結びをしてもらった時には感じなかったものが、確かに現れた。


今、私は・・・姫抱きされて、いる?


姫抱き・・・つまりお姫様抱っこだ。

そんなロマンチックな事、生まれてこの方された事なんてない。

状況を理解するや否や、私は国木田さんの腕から飛び降りた。


『ごごごごめんなさい!あの、その・・・し、失礼します!』

国木田「あ、おい、A!」


・・・どうしよう。
これから、国木田さんの事をどういう顔で見れば良いんだ・・・。

第8話 赤とお礼→←第6話 諦めとサポート



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紅羽(プロフ) - 続編fightだ! (2018年8月24日 20時) (レス) id: 5947bb1147 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - きのこまるさん» 期待してます。 (2018年8月24日 20時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - 黒バイさん» 自分勝手で申し訳ありません・・・!もう少しお付き合いください・・・。 (2018年8月24日 20時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - 続編…!?楽しみにしています! (2018年8月24日 20時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - ちょ、え、待って、え、完結??おめでとう!え、ちょ、待って、ああああ (2018年8月23日 22時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きのこまる | 作成日時:2018年7月27日 20時

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