【国木田独歩】理想とは程遠い恋【文スト】

第5話 ねるねーると失敗 ページ6

江戸川「Aー、これ作っといて」


乱歩さんに頼まれたのはつい先程の事だ。

私の机の上には駄菓子のねるねーるが乗っている。

･･･そう、乱歩さんはこれを作れと云ったのだ。
不器用な、私に。


『･･････袋を開ける･･･』


袋を引っ張って開けようとすると、中身が弾け飛んだ。

･･･わー、ポテトチップスとかじゃなくて良かったー。


『･･････混ぜる容器と水を入れる容器を切り離す･･･』


切り離そうとすると、容器が割れた。

･･･まだ、茶碗とかで出来る筈･･･。


『･･････一の粉を入れる･･･』


粉は全て吹き飛んだ。
･･･もう駄目だ。

制服が真っ白なんですけど。

･･････乱歩さんも私が不器用だと知っててわざと頼んだんだな･･･。


江戸川「ははは！いやー、Aは本当に不器用だなあ！」

与謝野「もう不器用の範疇を超えてる気もするけどねェ」


もうどうにでもなれ。


国木田「･･･A、取り敢えず制服を脱げ。洗面所で、洗ってこい」

『･･･はい』


国木田さんが怒るでもなく、普通に心配をしたのが逆に悲しかった。

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