【国木田独歩】理想とは程遠い恋【文スト】

第17話 多忙と心配 ページ18

国木田「A、そこの資料を取ってくれ」

『はい、此方です！』

ナオミ「すみませんAさん、電話対応お願いします！」

『わ、分かった！』

江戸川「Aー、いい感じの事件ないか調べてー」

『それは自分でやってください！』


今日は探偵社はてんやわんや。
何でも、非合法組織が無差別に人を襲っているとかでその捜査に追われているのだ。

私も休む事なく、社内を走り回っていた。

ひぇぇ、忙しい･･･。


谷崎「犯人の居場所を突き止めました！」


その時、谷崎君が電話の受話器を握り、叫んだ。


国木田「分かった、直ぐに向かう。行くぞ、太宰！」

太宰「えぇー、私？」

国木田「つべこべ云うな。行くぞ！」


めんどくさい、と口を尖らせる太宰さんを引きずって、国木田さんは探偵社を飛び出していく。

私はただそれを遠くから見ていた。


ナオミ「国木田さんが心配ですか？」

『ナオミちゃん。･･･うん、心配』


ぎゅ、と手を胸の前で握りしめる。

何でだろう、胸が苦しい。

･･････それに、厭な予感がする･･･。


ナオミ「大丈夫ですわ、国木田さん達は強いですから！」

『そう、だよね･･･』


大丈夫ですよね、国木田さん･･･。

･･･無事に、帰ってきてください。

第18話 応援要請と願い→←第16話 隈と理由

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す