【国木田独歩】理想とは程遠い恋【文スト】

第1話 不器用と理想主義者 ページ2

国木田「A！この資料はなんだ、配列がバラバラじゃないか！」

『ご、ごめんなさい！』

国木田「ホチキスも止め方がガタガタだ、やり直せ！」

『はい！只今！』


･･･私は、不器用だ。


故郷を離れ、武装探偵社で事務員として働く事になって、約三ヶ月。
未だに仕事に慣れる事はなく、毎日を慌ただしく過ごしている。

慌ただしく過ごしている、というのには原因がある。


･･･それは、私が自他共に認める程に超絶不器用だからだ。

だから、私は毎日何かしらでミスをしては先輩の国木田さんに怒られている。


太宰「大丈夫？Aちゃん。毎日毎日、国木田君に叱られて大変だろう」


その度に太宰さんがこうやって励ましてくれる。

それは嬉しい事なのだけど、そう云う太宰さんは仕事はしないのか･･･？


『ありがとうございます、太宰さん。心配は無用ですよ、私なら平気なので！』

太宰「そうかい？無理はしないでね」

『はい！』


まあ、全然平気じゃないんですけどね。
流石に毎日怒られていると自信を無くす、というものだ。

でも、私はこの仕事が好き。

やり甲斐はあるし、何より楽しい。


国木田「A！早く取り掛かれ！」

『は、はい！』


･･････楽しいんだけど、やっぱり落ち込む事も多いなあ･･･。

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