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カタン、と電車が大きく揺れて薄っすら目が覚める。
電車内の心地良い温度と揺れ
次第に意識が少しずつ戻って来るのと同時に、
頬が熱くなるのを感じる。
温かい、安心するこの手。
私、無意識のうちに紫耀の肩を借りてて
それを見兼ねた紫耀が頭が揺れないように
手で支えてくれてる。
いつの間にか寝てしまっていたけれど
きっと紫耀は私が寝るまで起きていてくれたんだろうな…なんて
そんなことわからないけれど多分そう。
紫耀は、そういう人だから。
………あと3駅
慣れ親しんでいるこの街の景色も
紫耀が隣にいるだけで何処か新鮮に感じる。
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「しょお、」
『…………ん』
「起きて?もう着くよ」
『……え、どこに…』
「私の最寄り」
『あぁ、今日行っても大丈夫なん?』
「紫耀はもう家族みたいになってるし今更遠慮されてもね?(笑)」
『…………家族な、ほんまにな』
「ありがとね、さっきは」
『おん。疲れとる時はしっかり断らなあかんで?』
「うん…助かった」
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プシュー…っと電車のドアが開く音
『(人1)!競争!』
「へ?」
『負けた方は奢りな!』
「え、やだ!ちょっと待ってよ!」
『スタバでええからなぁ〜』
そう叫びながら改札までダッシュする紫耀
田舎だから降りる人も少なくて走りやすい駅を
猛ダッシュで突き抜ける紫耀を見て、ふと、
このまま消え去ってしまいそうな喪失感を感じた。
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皆様おひさしぶりです。
長い期間更新出来ておらず読んでくださっている方々へご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ありませんでした。
今年から受験生で忙しいため、今後もスムーズに更新することは難しいですが少しずつ少しずつ進めていきます…
今後もよろしくお願い致します。
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れい(プロフ) - 何度も読み返すほど大好きな作品です!!更新待ってます、、、!! (2022年5月30日 18時) (レス) id: bbf3e49cee (このIDを非表示/違反報告)
miiika(プロフ) - めちゃめちゃ好きです。。久しぶりに読み返しました。密かに更新まってます。。 (2020年5月31日 21時) (レス) id: bda362bf51 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - めぐさん» この作品好きすぎて何度も読んでます!!!!ずっと更新されるの待ってます(;;) (2018年12月9日 21時) (レス) id: 91e5585f91 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 大好きな小説なんですが、もう更新されませんか?( ; ; ) (2018年5月19日 23時) (レス) id: ad1d0b09df (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 更新まってます( ;∀;) (2017年10月20日 0時) (レス) id: cc2f6a9c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るりか | 作成日時:2016年12月11日 2時