まほやく！(妄想編)

東の国 ページ23

ファウスト「何か悩み事でもあるのか？」
その声が聞こえる前に私に当たる雨はなくなった。
後ろを振り返るとファウストが傘をさしてくれていた。
ファウストは自分で違う傘をさしていて顔が暗く見えたがその顔はまるでお兄ちゃんのようだった。
何も無いですよと笑顔で告げると心配する者達も居るのだからほどほどにしなさいと少し怒られる。


シノ「賢者、風邪ひくぞ」
外には出てこないが入口付近で声をかけてくれる。
大丈夫ですよと答えるとあんたが大丈夫でも他の奴らが心配する、と言いながら外に出てきてシノが入っていた傘に入れてくれる。
ネロのところに行って温かい飲み物貰いに行くぞと2人でネロの部屋に行きネロにまず風呂に入ってこいと怒られる。

ヒースクリフ「いいですよね、雨の音。俺も好きです」
噴水に腰掛けていると傘を持ったヒースクリフが来てくれる。
傘を広げ私に傘を渡すと立ったまま傘越しに空を見上げて目を瞑る。
その絵はなんとも美しくて見惚れてしまう。
そろそろ中へ入りましょうかと言われたので2人で中に入るとファウストに濡れた私が見つかり怒られる。

ネロ「賢者さん、今つまみが出来たんだけど一緒に食べるか？」
入口で外に出ず声をかけてくる。
食べます！と魔法舎の中に小走りで戻っていく。
直接的にやめとけと言うのではなく釣られた感じにはなるがやんわり気遣いをしてくれるところがネロだなぁと思う。
まずは風呂に入ってこいよ、つまみは逃げねぇからと賢者をお風呂に行かせてその間に急いでつまみをつくる。

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