不良は雑魚? ページ9
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不良のリーダー格の一人が、棒を手に持ち遊真に近づきながら言う。
「おいコラ白髪、他人事みてーなこと言ってんじゃねーぞ。オレはメガネより……」
そして…勢いよく棒を振り下ろす。
「てめーにムカついてんだよ!!」
───ガッ…ズドン
しかし、殴るはずだったその棒は遊真に止められ、逆に不良は足を踏まれた。
微かに、ミシミシ…という音が響く。
「………!?いッ…ッ痛でぇぇあああ!!」
「オイ、どうした!?」
「あ…、足!クソッ…!おい、そこにいるクソ餓鬼をやれ!!!」
「お…おう!」
足を踏み潰されたリーダーが、Aを棒で殴るように指示する。
しかしAは、ボーダーの基地を見ている。自分が今まさに、狙われていることに気づいていない。
「な…!あ、危ない!!」
『………?』
修の声でやっとAは自分が狙われていることに気づいた。
後ろを振り向き、振りかざされている棒を見る。
(間に合わない…!!)
そう修は思い、慌てた。
遅かった。気づくのが遅かった。
『………………………』
「……!?なっ、グハッ!!」
小学生とは思えない動きだった。
明らかに…気づくのが遅かったはずだった。それなのに、倒れたのは不良だった。
振り下ろされた棒の勢いを殺し、不良の顔を殴った。
そのまま不良は気絶している。
小学生が殴っただけなのに…気絶した。
そして…不良を気絶させた本人は無感情に見下ろしている。
さっきまでとは違う。興味がなかった時の目とは違う…無感情な目。
その目を見た修は、少しの恐怖を覚えた。
どこまで冷たい、なんとも思っていない…。
「………やっと俺の番?それとも、もしかして…もう終わり?」
『……先にそっちから仕掛けてきたのはソッチだ』
「……おまえら…コイツ等をぶっ殺せ!!!」
───ウゥーーー
「………!?」
『…?なんだこの音』
[ユーマ、カタカナ…来るぞ、かなり近い]
───
座標誘導誤差7.66
近隣の皆様はご注意ください
「おっ、バムスター」
『あっ…本当だ。バムスター』
呑気に話している二人を遮る様に修は叫ぶ。
「
「おっ、おい…こっち来んぞ!!」
「おわっ……おわああああ」
「おお、ラッキーあっち行った。逃げようぜ A、メガネくん」
『うん、早く帰りたい』
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キャッサバ(根茎) - いろはさん» すいません、誤字報告ありがとうございます。直しておきました!これからもこの作品をお願いします (2023年2月25日 22時) (レス) id: 3bbb2dea33 (このIDを非表示/違反報告)
いろは - 面白いです。下校時刻の所で高校に転入となってますが中3だったと思います。 (2023年2月20日 19時) (レス) id: cf80841426 (このIDを非表示/違反報告)
セナ - とても面白い小説です (2022年12月25日 13時) (レス) @page9 id: 189e75546d (このIDを非表示/違反報告)
しろ - 面白いです!頑張ってください! (2022年11月30日 1時) (レス) id: 6811a220f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キャッサバ(根茎) | 作成日時:2022年11月2日 16時