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兄妹?? ページ23

中「で、お前の名前は?」


『えっと、Aです。』



名前だけなら、ぎりセーフだろう。



中「Aか、苗字は何て云うんだ?」



み、苗字………

本名を明かしたら拙いけど、偽名を云って
万が一ポートマフィアに名前を調べられた時に、一致する人が居ないと怪しまれる。



『えっと……』


太「太宰だよ。」


「『……は?』」



……今、何て云った?この人。



太「実は、Aは私の妹なんだ。」


「『は!?』」


え、妹?
私と、太宰さんが?

……いや、合わせておこう。確かにこの設定なら誤魔化せるかも知れない。


あ、でも『は!?』とか云っちゃったな。


仕方ない。演技力発揮といきますか。



『云って大丈夫なの?兄さん。』



恥ずい。恥ずいぞこれ。



中「お前に妹が居るなんで聞いてねェぞ。」



完全に怪しまれてるよこれ。



太「そりゃそうさ。妹を裏社会に巻き込みたくは無いだろう?だから隠しておいたのだよ。」


中「なら如何して今云った。」


太「この子が適当な苗字云ったら、君怪しむでしょ。」


中「まァそうだけどよ……」




突然の事に、こんなに冷静に対処出来るとは。
太宰さん流石だな。

確かに彼なら、一人の情報を隠すくらい簡単だろう。その点では説得力がある。



太「全く、数年ぶりに兄妹水入らずで会っていたと云うのに。中也が来たから台無しだね。」


『私は、また中也さんに会えたらと思ってましたけどね。』


中「俺も其れは思ってた。
と云うか、本当に成人か疑ってた。」



失礼な。



太「ちょっと!?蛞蝓は駄目だよ!?」


『え、何の事?』


中「面倒くせェ兄だな。」



だから何が?



太「いいかい?彼氏を作るなら私みたいに誠実で紳士的で背が高い人にしておきなさい。」


中「背が高いは関係ねェだろ!!
其れに、手前の何処を如何見たら誠実で紳士的になるンだよ!?自分勝手な女たらしの間違いだろ!!」


太「高身長は重要だよ。その点中也じゃあ、ねぇ?」


中「あぁ!?」


あー、はいはいそういう意味ね!

いや、会いたかったと云うのはそうじゃなくてですね……



『でも、兄さんみたいな人なんて早々居ないよ。』


太「そうかい?」


中「居てたまるか。」


『其れに、中也さんも良い人だと思う。』


「「ブフォォッ」」


『え!?』



二人同時にお酒を吹き出した。
お酒を。勿体ない。

兄妹、らしい。→←兄妹??



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作品ジャンル:アニメ
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作者名:まくら枕 | 作成日時:2021年12月12日 9時

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