【A3!】寄り道しすぎでは。 (ページ4)

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生左京さんキレイやな……

黒縁のメガネに白い肌、サラサラな金髪と、本当にキレイな人だ。

私が左京さんに見惚れていると、ガガガガガッと音がしそちらを見ると、

「どうだー！ショベルカーだぞー！つえーぞー！こえーぞー！」

「きゃあああああ！やめてえええ！」

と支配人と迫田さんのやりとりが始まった。

『……アニメ見てるみたい。』

今まで立ち絵でしか見たことのないキャラクターが動いている姿は不思議だった。
髪の毛がなびいでる…。

いづみ様、左京さん、支配人は何か話したかと思うとスッと劇場内に入っていった。

これから公演が始まるのだろう。新生MANKAIカンパニー初めての公演。そう、「ロミオの学園天国」

咲也の初主演舞台。

これは、見るしかない。

そう思った私は彼らに続いて劇場に足を踏み入れた。

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画面越しではキレイなイラストやったけど、実際にみるとホンマにぼろいな。

赤を基調としてるロビーには人1人もいなかった。今から公演が始まるというのに受付の人もいないとはどういうことなのだろうか。

タダで入っていいやつやんな、きっと…

不安に思いながらも、ホールに繋がる重たい扉を開くと閑散とした空間が広がっていた。椅子はたくさんあるのにも関わらず、それに座っているのは３人だけ。いづみ様達はど真ん中に座っていた。

私は最前列で生咲也を見たい気持ちを抑えて、1番後ろの端に座った。

原作ではいづみ様達の他に誰もおらん設定やったし、席も目立たん方が良いよな。

そう考えた私は息を潜めて咲也の初舞台を見守ることにした。