ヤンデレ教室【黒バス】

one＊過去 ページ3

私は生まれつき髪が白い。


小学生の頃は''白髪ババァ''とからかわれることもあったが、


中学生になってできた親友が

私の白い髪を個性だと言って褒めてくれた。



からかってくる男子が少なくなったのも、

気が強い彼女が私を庇ってくれていたからだった。



私は彼女がいたことで、

毎日楽しく暮らすことができた。




でも




中学2年生に上がった頃から、彼女の態度は豹変した。



ある日の朝、


涙を浮かべながら登校してきた彼女は本を読んでいた私の前に立ち


突然私の頬を叩いた。



何が起こったか分からなかった。


呆然とする私に、泣きながら説明する彼女。



どうやら、親友の彼氏は私のことを好きになったらしい。



彼女のインスタに投稿された私の写真を見て


「運命だ。この子と俺は運命だ… だから、


…別れてほしい。」


そう告げたらしい。




その日から私は親友だった彼女に


「裏切られた」


と言われ、


仲の良かった友達にも喋ったことのない男子にも


「男タラシ」


と言われるようになった。



そしてひどい嫌がらせを受けるようになった。



一方で、親友だった彼女の元彼からは



毎日インスタのメッセージが届き、


教えてもいないのに私の家の前で「愛してる」と言うようになった。



正直とても気味が悪かったし、


あまりにも理不尽な嫌がらせに気が狂いそうだった。




「もういや……ﾀﾋにたい……」


そう思っていたころ、私の異変に気づいた両親は


私に転校することを勧めた。




私は逃げるように遠く離れた場所へ来た。



新しい場所で、新しい友達を作って、新しい生活に慣れていこう。



そう前向きに考えるようにした。


転校することは逃げることではないよと言ってくれた父を信じて。






転校する2週間前。



荷造りが全て終わり、父が運転するトラックに乗って新しい場所に向かっていたころ。




ｷｷｰｯ ｶﾞｼｬﾝｯｯ



交差点でバスと事故に遭った。




バスに乗っていた21名と私達家族4名の中で


生き残ったのは私一人だけだった。





神様は残酷だ。




私もいっそﾀﾋぬことができれば。



そう考えていた。




だけど、顔も知らなかった遠い親戚の夫婦が


3人の葬式でずっと泣いていた私を優しく抱きしめ


一緒に泣いてくれた。



この2人となら、新しい場所で幸せになれるかもしれない。




そう考えを改め、


私は家族の分まで生きることにした。

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