純白の天使2 HSJ (ページ11)

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私の前の涼介が挨拶を終えた。

すれ違いざまに背中をポンと押された。

｢今日は、ありがとうございました。

10年って長いようで短かったです。

デビューした時は史上最年少、最速デビューの紅一点。ジャニーズ初の女の子。

って取り上げていただいたんですが、正直嫌で。

Hey! Say! JUMPとして見てくれてるんじゃなくて珍しくて見てる人がいっぱいいるんじゃないかなって。

すごく不安で。

Jrとしての活動なんてほぼしていなかったので、他のメンバーに比べてファンの方…少なくて。

でも、少ないファンの方が｢がんばれ｣って応援してくださったおかげで、私は辞めずにここまでこれました。

ファンになってくれたみなさん、ありがとうございます。

…そして、薮くん、光くん、雄也、いのちゃん、大ちゃん、圭人、侑李、裕翔、涼介。ずっと大好きです。

いつもありがと。

10周年を迎え、これからもHey! Say! JUMPは羽ばたき続けるので応援よろしくお願いします。ありがとうございました。｣

深く一礼する。

9人が側に来てくれて、コンサート終了。

…ではなく、アンコール。

正直もう限界だけど、アリーナ内から｢アンコール｣って声が沢山聞こえる。

最後まで頑張んなきゃ。

涼｢最後、リフトで下がってファンから見えなくなった瞬間、マイクも切れる。

俺、隣にいるから倒れていいよ。

だから、あと3曲、かんばるぞ。｣

涼介の言葉に頷くのが精一杯。

あと3曲。

約１２分。

最後の曲“Come On A My House”を歌い終え、リフトが下がる。

ファンが見えなくなったのと同時に私は涼介の方へ倒れ、意識を手放した。