【文スト】現実主義者の妹は【国木田独歩】

#41 ページ47

『え？駄目かなァ？まあ、そりゃそうだろうねェ』

爆「煩ェ！！もう嫌だァ・・・全部お前等の所為だ・・・武装探偵社が悪いンだ！社長は何処だ！早く出せ！！でないと＿＿＿＿＿＿＿爆弾で皆吹っ飛んで死ンじゃうよ！」

爆弾魔の青年は声を荒げて云う。
しかも物凄い形相だ。

太「あちゃー」

国「怨恨だ」

二人は物陰に隠れて云う。

太「犯人はココに恨みがあって社長に会わせないと爆破するぞ、と。ウチは色んな処から恨み買うからねえ」

太宰は面倒くさそうに云う。

『一応状況は飲み込めたけど・・・あれ、見かけは高性能爆薬だけど、独特のニオイがしない。と云うコトは・・・、大したことは無いよ』

太「爆弾に何か被せて被害を防ぐって云う手もあるけど・・・この状況じゃなあ」

青「無理、ですね」

太宰と白髪の青年は云う。
兄さんは何か考え込んで居る様だ。

太「社長に合わせてあげたら？」

国「殺そうとするに決まっているだろ！それに社長は出張だ」

兄さんは半ギレで云う。

『私、中立組織所属だから完全に探偵社の味方にはなれないんだよなあ。依頼されれば味方になるけど』

太「うん、知ってる」

青「どうしましょう」

二人は肩を竦める。

太「となると・・・」

国「真逆・・・！」

二人はジャンケンを始めた。

で、兄さんはあっけなく敗北。

国「・・・チッ(ボソッ」

『兄さん・・・何すんのさ』

太「まあ、見ててごらん」

太宰は笑う。

国「おい」

兄さんは爆弾魔に向かって云う。

爆「あ"？」

国「落ち着け少年」

兄さんと爆弾魔は啀み合う。

爆「来るなァ！！吹き飛ばすよ！」

爆弾魔は大声で云う。
今にも張り裂けそうな声で。

兄さんは両手を挙げた。
降伏、だろうか。

爆「知ってるぞ、アンタは国木田だ！アンタもあの嫌味な『能力』とやらを使うンだろ！？妙な素振りをしたら皆道連れだ！」

国「落ち着＿＿＿＿＿＿＿」

兄さんは必死に云おうとするが、

爆「黙れ！」

爆弾魔が遮った。
その瞬間、私の中の何かが切れた。

『兄さん、そこどいて』

＊＊＊＊＊＊＊

『おい手前ェ。兄さんに向かってどンな口聞いてンだよこの木偶が。先ずは落ち着け莫迦野郎が』

太「あ、ヤバいよ。Aがキレたよ、疾く止めなきゃ・・・(Aが中也みたいになるのは嫌だからなあ」

『撃ってやろうかァ？その代わり貴様の心臓に穴が開くけどねェ』

Aは余りの怒りに自分が何をしているか分からなくなって居るようだ。


Aは銃を構えた。

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