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「綱手、少し顔を貸せ」
火影室にて、綱手の前に立つのは木の葉の御意見番を務める水戸門ホムラ、うたたねコハル。
「……なんだ」
「お前に少し聞きたい事があってな」
「今仕事が溜まっていて忙しい」
「そう言うな。すぐに終わる話だ。場所を変えるぞ」
自己中心的ななジジババだ、と心の中で綱手は悪態をついた。
*.。*.。
「____で、話ってなんだ。出来るだけ手短かにな」
わざわざ場所を変えるということは何か訳があるのだろう。
綱手は目を細めた。
「そう急かすな、綱手」
「私だって暇じゃないんだよ」
ホムラは深い溜息をついた。
「……いいだろう。では単刀直入に聞くが…お前、うちはオビトをどうするつもりだ」
「……オビト?」
オビトの名が出て、綱手は眉を顰めた。
「近頃、オビトの監視人をお前の弟子にやらせてるそうじゃないか」
「それがどうした」
コハルが口を挟んだ。
「『どうした』ではなかろう。オビトは里を…いや、世界を危険に脅かす重罪人。暁の残党がまだあちこちにいる中、人目に付かない所で監○禁し、火影が責任を持って監視人になるという事で決まったであろうが」
「オビトは監○禁する必要はない」
綱手はキッパリと言い、二人を軽く睨む。
「奴は改心した。もとは心優しいってことはアンタ達だって重々知ってるだろう」
「人は変わるものだ。いつ奴の気が変わるかも分からぬのに」
「オビトの強さは恐らくこの里の中で3本の指に入る。使えば必ず戦力になる。……いつになるかは分からんが、アイツには任務に出てもらうつもりだ」
「綱手、なぜ分からぬか。オビトを外に出せば他の里も黙っておらぬ」
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いずな - オビトェ… (2018年11月30日 23時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘ゆら | 作成日時:2018年11月29日 2時