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目の前にいる男は紛れも無く うちはオビトだ。月の眼計画実行の為に第四次忍界大戦を引き起こした張本人。確かに重罪人であるが最後は本当の自分を取り戻し、サクラ達を危機から救ってくれた。

___『正直私は奴を拘○禁しなくてもいいと思ってるしな』
サクラは先程綱手が言っていた言葉の意味を理解した。

「……サクラか」
「久しぶりです、オビトさん」
サクラは緊張しつつも、軽く会釈した。
鉄格子の向こう側には何もない。こんなところでずっと一人、監○禁されていたんだろうか。あの時サスケくんを救ってくれた事を思い出すと、とても自業自得だとは言えなかった。
「会うのは…大戦ぶりか……」
「ええ」

床にいたオビトが座り直すと、彼の足首に繋がれた足枷の音が室内にこだました。
二人が挨拶を終えてから綱手が口を開いた。
「オビト、今日からお前の世話をするのはここにいる春野サクラだ」
オビトは驚いたように少しだけ目を開いたが一言「そうか」と言ったきり黙り込んだ。綱手はオビトからサクラへ視線をやった。
「サクラ、大丈夫そうか?」
「はい、任せてください」

まだ少し自信が無いままだが、サクラは力強く頷いてみせた。
「よし。世話の内容は先程伝えた通り、朝昼晩の見回りだ。毎度牢獄の様子に異変がないかチェックして私に資料を提出しろ」
「分かりました。でもそれだけでいいのですか?食事の提供などは…?」

「俺に食事は要らない」
綱手が口を開く前にオビトが答えた。
「身体半分が柱間細胞だから栄養を摂取する必要はない」
「ああ。コイツの言う通り食事は出さなくていい。見回りだけしっかりしておけ。一応重罪人扱いだからな」
「……はい、分かりました」

牢に監○禁されたオビトの姿は痛ましく、サクラは彼から目をそらした。

「お前に鍵を渡しておく。無くすなよ」
サクラは金属の輪に10個程繋がれた鍵を受け取った。ずしりと重みのある南京錠が彼が重罪人であることを証明していた。
「私はそろそろ火影室に戻らないといけない。サクラ、鍵をするのは忘れるな」

そう言うなり、綱手はそそくさと出て行ってしまい、地下の牢獄にいるのはサクラとオビトの二人だけになってしまった。綱手が去るとやけに静かになった。ピチャン、ピチャンと水が滴る音だけがどこか遠くで聞こえてくる。

そんな中、突如グー…という低く篭った音が室内に響いた。
「ん……なんの音だ?」
不思議そうにオビトは辺りを見回した。

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設定タグ:NARUTO , うちはオビト , 春野サクラ   
作品ジャンル:アニメ
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いずな - オビトェ… (2018年11月30日 23時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橘ゆら | 作成日時:2018年11月29日 2時

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