検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:13,965 hit

24. ページ24

「人数は何人だ」
……流石にそれは教えられない。

サクラは今度は答えず黙った。
「……まあいい。もう一人いるのは確認済みだ。お前は人質としてそこにいてもらう」
ナズマはサクラから手を離した。急に気管の通りが良くなりサクラは咳き込んだ。
咳がおさまるとキツく歯軋りをした。手に力を入れようとしても、痺れがまだ残っていてチャクラが思うように練れなかった。

「残りの奴も殺し終えたら売っ払ってやるよ。若い女も高値で売れるからな」
ナズマの下碑た薄笑いを不快に思い、サクラは彼を睨み付けた。

目の前に敵がいるのに、指一本触れることができないなんて……

悔しさでサクラの身体が小刻みに震えた。
話を終え、そのまま外に出て行こうとするナズマにサクラは叫んだ。
「あなたは雷の国でも重宝された忍だと聞いていたわ!それなのに裏切って…こんなくだらないことをして恥ずかしいと思わないの!?」

サクラが前に身を乗り出すと、鎖がジャラジャラと音を立てて揺れた。ナズマは背を向けたまま、足を止めた。
「……俺は今まで危険な任務の数々をこなしてきた。だがリスクが伴うにも関わらず、それ相応の報酬は与えられない。それが馬鹿馬鹿しく思えてきてな」
「任務はお金の為だけじゃない。任務によって救われる人がたくさんいるし、国の評判だって上がって依頼が増える……。そうすれば自然と国が豊かになってきっと暮らしが良く……」
「そんな綺麗事は聞き飽きたんだよ」

ナズマはサクラの言葉を遮った。
「言ってしまえば、俺はただ楽に金儲けがしたいだけだ。それ以外のことは俺にとってはどうでもいい。里の評判が下がろうが俺にとっては知ったことではないからな」
「……今までお世話になってきた里によくそんな風に言えるわね」
「ハッ!俺は里に恩なんぞ1ミリ足りとも感じちゃいねえよ。俺が暴れて、里の評判が下がるなら大喜びだ」

25.→←23.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
設定タグ:NARUTO , うちはオビト , 春野サクラ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

いずな - オビトェ… (2018年11月30日 23時) (レス) id: f5ee51c946 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:橘ゆら | 作成日時:2018年11月29日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。