【黒バス】蜂蜜色に手を添えて【ヤンデレ】

第７話 ページ7

桃井side


お風呂に入っているときに、携帯が鳴った
私の親友、如月Aからの電話

通話のボタンを押す


「もしもし？A？、どうしたの？」

【…ねぇ、さつき】

「なぁに？」



【好きって、なんだと思う？】



「…難しい、質問だね」


Aには、彼氏がいる

黄瀬涼太、私の友達でキセキの世代の一人
モデルもやっていて、結構有名な人

…なんだけど


彼は俗に言う、ヤンデレ


近頃Aはあまり、笑顔を見せなくなった

悩んでいるんだと、私は思う


「Aは、きーちゃんのことは今も好き？」

【…分かんない、なんか、好きってことが、分かんなくなって…】

本当に私は、涼太が好きなのかな？




「…A、じゃあきーちゃんのことは、今はどう思ってるの？」


【…怖い、でも怖いけど、大切、それが好きなのかは分からない、心の底から嫌ってるわけじゃないのに、離れたい、けど何か違うの

…よく、分かんない】



「そっかぁ…でも、きっとね、Aはまだきーちゃんのこと、好きなんじゃないかな、私はそう思うよ」


だって、笑顔を見せることは少なくなったけど

その少ない笑顔を見せているのは、きーちゃんの隣だから…


【…そっか、私、涼太のこと、好きなんだ…
おかしいよね、恋人なのに好きかどうかも分からないなんで…ありがとうさつき、少しスッキリした】


少し明るくなった、Aの声

私も嬉しくて口元に笑みを浮かべる

「私はまだ、恋愛とか、恋人とか分からないけど、Aの悩みは、全部聞くよ、きーちゃんは確かに少し変わっちゃったけど、Aが好きなことには変わらないからね」


【…うん、ありがとうさつき、じゃあ】


「うん、また明日ね」



切れた携帯を閉じて、タオルの上に置く


「好き、かぁ」




天井を見上げて、目を瞑り、呟いた

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