幽霊になっちゃった！？

見えるの？ ページ39

『えっ！？武田さん！？』
先「はい、今日転校してきた武田菜穂さんです。武田さん、何か一言。」
武「みなさん、はじめまして。武田菜穂です。といっても、はじめましてじゃない人もいるのかな。分け合って、病院に入院していたんです。仲良くしてくれると嬉しいです。よろしくお願いします。」
『武田さん退院できたんだ。よかった〜。武田さんとも友達になりたかったんだけど、見えないよね。』
しんみりしながら武田さんの事を見ていると、武田さんが私の方を見てにっこり笑った。
『今、私のことを見た？気のせいかな？』
先「この、一時限を使って武田さんに質問をしてください。」
モブ「なんでもいいですか？」
武「はい、答えられる範囲なら。」
そのあとは、たくさんの質問の嵐でで武田さんも大変そうだった。
今の時期に転校してくる子は珍しいから。

キーンコーンカーンコーン
先「それじゃあ、質問タイムは終わり。まだある人は個人的に質問するように。武田さんは一番後ろの席に。」
武田さんは席に着いたと思ったらまたもや質問の嵐。
苦笑いしながらも質問に答えている事に、周りは全く気付かないまま。
人の多さに教室を出た私はちらっと中を覗いてみたところ、さっきまで座っていたところに女子がいたので、出てきてよかったと安堵した。
のも束の間、武田さんが爆弾発言をしだした。
武「ねえ、そこって立花さんの席じゃないの？」
モブ「えっ、立花さん？ああ〜いなかったから、知らないのか。」
武「？」
モブ「立花さんって、交通事故で死んじゃったんだよ。」
武「えっ、だってさっき…美「はい、その話は終わり。ムード悪くなるでしょ。」
モブ「ああ、翼、ごめん。」
『よかった。翼が止めてくれたおかげで変なことにならずに済んだ。』
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ると、みんなが急いで席に着く。
『今ここで席に戻らない方がいいよね。武田さん、私の事見えるんだ。』
そんなことを考えながら、教室を後にした。

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