【文スト】白虎の片割れ。第二幕

Episode.43 - Instead ページ6

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「ただいま」



夜の借家(アパート)に、扉を開く音と、私の声だけが響く。



もう既に、時間は9時をまわってしまっている。



自分の荷物を置き、寝床を覗(のぞ)くと鏡花はもう寝息を立てて寝ていた。



居間の明かりを点け、作り置いた自分のぶんの夕食を冷蔵庫から取り出し、温め直す。



もわもわと湯気が私の心中を示すように舞う。



──そして一人卓袱台に向かい、頂きます、と呟いた。





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私は



鏡花の心の隙間を、埋められているかな







こうして今みたいに、



私が働きに出ていた間、鏡花は家で一人。







ちゃんと私は、



お父様とお母様の代わりになれているかな







鏡花から、私は【姉】として見えているかな







…他の人から、【過保護だ】って、



思われるかもしれない。









でも、




でも、もうこれ以上、



あの時みたいに、



鏡花に怖い思いをして欲しくない。







して、欲しくないんだ。






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居間の扉が突然開いた。





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Instead=代わり

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