【文スト】こんな事になりました。パート２【自作コラボ】

愛が一つ ページ10

『丁度着たいと思っていたのです…流石福沢さん…!!』


俺は福沢さんから離れ、着物を手に取った。


福『お前の事ならなんでも分かる』


『ふふっ』


シャツを脱ぎ、ズボンを脱ぎ、着物を着た。


帯を巻いていると、福沢さんが手伝ってくれた。


福『どうだ、帯を巻かれる気持ちは』


『…なんか…グッ、ときますね』


福『ははっ、そうだろ』


いつもこの気持ちを体感していたんだな…。


福『私は、お前に帯を巻かれる瞬間が、とても心地好く思っている』


『…えぇ、今分かりました』


福沢さんは帯を巻き終わるり、羽織りを着せると、俺をまた抱き締めてきた。


福『これで、完全に私のモノだ』


『着物を着たからですか？』


福『あぁ、この着物は『私のモノだ』という意味がこもっているからな』


『ぇ……』


福『なんだ、知らなかったのか？』


『…知りませんでした…』


…ただただ…福沢さんとお揃いの着物が嬉しかっただけなのに…。


…でも確かに…福沢さん、いつも俺の着物姿を嬉しそうに見てたな…。


福『私とお揃いのを着せ、街ですれ違うお前を狙う見知らぬ者共に知らしめていたのだ』


福『『この子は私のモノだ』とな』


『っ』


…顔に、熱が集まる。


恥ずかしいやら、嬉しいやら……はぁ…。


福『…ははっ！何を照れておるのだ』


『…照れますって…これは…』


福『お前を愛している故の行動だ』


『…知っております』


独占欲の強い人だ…。


嬉しくて、仕方が無い…。

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