検索窓
今日:22 hit、昨日:5 hit、合計:23,257 hit

愛が一つ ページ9

目の前に立つ、愛おしい人。


数時間会ってなかったから、とても恋しかった。


福『…ははっ、そんなに私に会いたかったか』


『…とても…会いたかったです』


福『私もだ』


そう言って福沢さんは、応接間に入り、ドアを閉めた。


俺に近付くと、俺を力強く抱き締めた。


その力加減が、俺を求めていた想いと比例していると思い、顔がにやけてしまった。


福『ん?お前……他の男の匂いがするな』


福沢さんの声のトーンが下がった。


『そうですか?』


福『あぁ…私のでも、ましてや嗅いだことのない匂いだ』


『ふふっ、ならば貴方の匂いで上書きして下さい』


福『言われなくてもそうする』


『ふふっ』


福沢さんの肩に顔を埋めて、匂いを嗅いだ。


『…やはり…好きな人の匂いは…落ち着きますね…』


福『つまり?』


『良い匂いです』


福『ははっ、そうか』


福沢さんの大きな温かい手が、俺の頭に乗った。


優しく、撫でられる。


福『そういえば、ここに来た時に妻が居るか、と聞いたら皆ポカンとしていたぞ』


『秘密にしていたのです』


福『…全く』


『何も知らない彼らと話がしてみたくて』


福『今後そのような行動は控える事』


『…はぁい』


福『それで良い』


きっと、俺を自分のモノだと知らしめたかったんだろうな。


ふふっ、可愛い。


『ところで、その風呂敷は…?』


福『これはお前の着物だ』


『!!』


福『違う服装だと思い、持ってきた』


そう言い、風呂敷をテーブルの上で広げた福沢さん。


中にはちゃんと俺の着物が。

愛が一つ→←会いが一つ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
設定タグ:文スト , 男主 , 自作コラボ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - わしもじゃ…病んでれ書こう思うたらどうしてもギャグになってしまうんや…(涙) (2017年7月7日 7時) (携帯から) (レス) id: 7096e0dc28 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - 碧さん» 病んでれ上手く書けるようになりたい… (2017年7月7日 7時) (レス) id: 3756169667 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 病んでれは、美味ぞ (2017年7月7日 1時) (携帯から) (レス) id: 7096e0dc28 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 咲希さん» …すまぬ (2017年7月2日 20時) (携帯から) (レス) id: 7096e0dc28 (このIDを非表示/違反報告)
咲希(プロフ) - 碧さん» ……あ、うん(冷めた目) (2017年7月2日 20時) (レス) id: 3756169667 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:奈佐 | 作成日時:2017年6月28日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。