【文スト】こんな事になりました。【自作コラボ】 (ページ6)

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愛が一つページ6

『…乱歩さんは、彼が好きなのでしょう？』

乱｢…うん｣

少し乱歩さんの顔が赤くなった。

可愛いねぇ、照れてるよ。

『俺は今の彼の状況を分かりません。彼は今誰かのモノになってますか？』

乱｢…ううん、なってない｣

『ならば何故そんなに弱っているのです』

乱｢…｣

乱歩さんは俺を一目見て、下を向いてしまった。

乱｢…敵が…多すぎる…｣

『！』

乱｢…最初は、僕が優位に立ってたけど…何時からか…怖くなってる…｣

乱｢…Aが…誰かに取られないか…｣

『…』

…なるほど。

乱歩さんがここまで弱気になっているのは、相当の恐怖を感じてるんだな。

『乱歩さん』

乱｢！｣

俺は乱歩さんを抱き締め、背中を摩った。

『…貴方がそれほど彼を愛している事、彼は知っていますか…？』

乱｢…ううん……絶対知らない…｣

『伝えようとしてますか…？』

乱｢…してない｣

そりゃあ弱気にもなるよね。

『愛は示さないと分からないものです』

乱｢！｣

『毎日毎日笑顔を向け、愛を囁き、行動に移す』

『これだけで、愛を人に伝える事が出来るのですよ…？』

乱｢…でも、そうしようと思っても…いざAの前に立つと、違う事しちゃう…｣

『違う事、ですか…？』

あ、でもちゃんとしようとはしてたんだね。

偉い偉い。

乱｢…Aを、殴っちゃう｣

『!?』

そ、そんな……何時から餓鬼大将に…。

乱｢自分でもやっちゃダメだって分かってる……でも、なんでか…｣

『…乱歩さん』

俺は乱歩さんを離して、手を掴んだ。

『この手は多くの人を助けるためにあり、決して暴力に使うものではありません』

スベスベな肌を、優しく撫でる。