検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:3,496 hit

僕のことを ページ8






「なんで来てくれなかったの?」

「…なん、で、って」

「ふふ、冗談。…お葬式の次の日に、約束通り来るわけないよね」


くすくすと笑うその声も笑顔もあの日から全く変わっていなくて、唯一違うのは…その身体が、透けていることだけ。


「毎年待ってたの。…すっごい遅刻だよ、真冬くん」

「…ご、めん、」

「今年は来てくれたけど…本当の約束の時間より遅れて来たし、私に気が付かずに歩いてっちゃうし。…このヒール、歩くの大変なのに」

「っ…、似合ってる、すごく」

「うん。…ありがとう」


僕たち以外に誰もいないその公園の赤いレンガは、いつの間にか降り出した雪に覆われて、まるでここだけ違う世界みたいで。…夢を、見ているようで。

それでも____時計は動いた。




あの音と一緒に、→←君もどうか、



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , まふまふ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:らぱん( ・×・ ) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...  
作成日時:2019年12月24日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。