お年寄りには優しくがモットー ページ11
パチリと目が覚める。
時計を見てみると朝の6:00、丁度良い時間だ。
顔を洗って軽くうがい。朝餉を食べたら歯を磨き、着替えを済ませ外に出る。
向かう場所はお墓。
此方の世界での一応祖母になる、挨拶をしに行こう。
午前7:00
うちはの墓地につく。
おばあちゃんはうちはじゃないからと端に追いやられているらしく、とてもボロボロのお墓だそうだ。
少し歩いて奥まで行くとすぐに見つかった。
お花を生け、しゃがみ込み手を合わせる。
「おはよう、ばあちゃん。…今日も頑張ってくるよ」
夕餉中に考えた祖母へ話す言葉。
それはとても簡潔で、日常的な言葉だけだった。
俺はオビトの祖母にお世話になった事はないけれど、今迄愛情たっぷりで育ててくれたオビトの身体で此れから過ごす事になる。なら心配させるようなことは言っては駄目だ。
だから、敢えて。
「じゃあまたくるから!学校行ってきます!!」
笑顔じゃないとな!
………なんて、てへ。
普通に言葉が思いつかなかっただけ。
だけど挨拶はしなきゃだろ?でも畏まる必要もないのかなって。
そうぐるぐる考えた結果があれ。
…でもまあ、いつも通りが一番だよな!
「…あ、駄菓子屋のばーちゃん。おはよう!!なんか重そうな荷物持ってるけど大丈夫?俺持つよ!」
今の時刻は午前7:30
こんな感じでまた遅刻をするのだ。
「やっべもうこんな時間かよ!?遅刻じゃねぇかー!!」
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作者名:二千。 | 作成日時:2020年11月20日 21時