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昨日書けなかったんですが前作順位着きましたね……ありがとうございます
そこで調子に乗ってアチズの短いのを昨日公開しました
爽やかなの目指します、以下リンクより
彗星と、別れを告げた夏の君へ
*
パラ、パラと兄について書かれた書類へ目を通しながら捲る。そして最後の1枚。
『妹の存在_チェ A
97年生まれ 能力:不明』
「――私のことだ。」
『どちらの人格も妹の存在は認めた為、虚偽の話ではないだろう。しかし能力に関してはどちらの人格も全く明かさない。その他詳細は一切不明。
性格も考えも正反対の2つの人格が彼女のことに関しては相違ない見解を述べている。
→妹の存在が、兄イェジュンの分裂人格を繋ぎ止めている可能性あり』
……なぜ兄は私のことを明かさないのだろう。
別にやましいことはないし、彼にとっても隠し事をしない方がいいことは事実だろうに何故?
うーん、考えても分からない。
というよりまだ圧倒的に情報が足りない。
まだ他にも部屋はあったはずだ、もっと情報を集めよう。
部屋を出た時、ふと兄の香りがしたような気がした。まぁこの場には私と長身の彼しかいない為気のせいだろう。
この近辺には総じて窓というものが存在しないようで、ただでさえ薄暗かった廊下は日没が近くなったせいか夜同様の暗さにまでなっていた。
遠くでカラスの鳴く声が聞こえる。
何となく不吉な雰囲気を纏い始めた建物にぶるりと肩が震えた。
もうこのあたりの捜索は明日にしよう。
遠くの方に感じる、仄かに青い光を目指し足を進める。
しかし廊下は思った以上に長く、光の正体になかなかたどり着けない。
その瞬間、頼りにいていた光が──消えた。
狭い廊下に私の喉から漏れ出た悲鳴が反響する。
自然光なんてない、真っ暗な空間に耐え切れずライト代わりに携帯端末を起動した瞬間。白っぽい明りが一帯を薄暗く照らした。
「……ここ、どこ。」
確かに私は細い廊下を歩いていた。
それがどうだ、今はだだっ広い空間に変わっているではないか。こんなことができる人を少なくとも私は1人しか知らない。
「イェジュニオッパ……」
我が兄が自分の能力に私を巻き込んだんだろう。今の私なら無効化で恐らく抜けられるが……弟分さん達の情報や兄についてのヒントが得られるかもしれない。この世界も散策してみよう。
──と、後ろからコツ、コツとブーツらしき足音が聞こえる。
それは私の真後ろで止まった。
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Tie(プロフ) - 初めまして。ateez目的で読み始めましたが、(地球滅亡の方と共に)とても好みの作品で1作目から何周もしています。もう更新されることは無いかもしれませんが、こんなに面白い作品を作ってくださりありがとうございました。楽しく読ませて頂きました。 (2022年9月3日 17時) (レス) id: 031775e238 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かまみのさん» 初めまして、お褒めの言葉をありがとうございます。更新やレスポンスにお時間が開いてしまいすみません。本編終了後にはもっとじっくり彼らとの小話も書いていきたいですね……!コメントありがとうございました! (2020年10月10日 21時) (レス) id: 2ace97a462 (このIDを非表示/違反報告)
かまみの(プロフ) - めっちゃ面白い!NCT好きだから出てきて嬉しい (2020年9月2日 23時) (レス) id: 30d38f5d7d (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - オンマさん» 初めまして、温かいコメントをありがとうございます!最近忙しくて、前のように頻繁に更新できるかは分かりませんが頑張りますね!私もハマっているので同じ趣味の方がいらっしゃって嬉しいです^^ (2020年5月7日 1時) (レス) id: 959b48d95f (このIDを非表示/違反報告)
オンマ(プロフ) - はじめまして。 この話を見つけてイッキ読みしました^^ のめり込んでいます。 面白い。 頑張ってください。 私は、ATEEZにハマっています。 (2020年5月6日 21時) (レス) id: 51e1e6ee34 (このIDを非表示/違反報告)
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