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STORY 24 ページ24




「そんなに俺を凝視してどうした?」

「すみません、考え事してました」

 マーロンはクラウディアが殺されてから彼はまた外に出ることがなくなっていた。
 マシューのほうは自分を忘れてしまったマーロンを何かと気にかけており、暇な時に訪ねてくる。

「この傷、どうしたんですか?」

「あ? ああこれは引っ掻かれたんだよ、猫に」

 マシューの額の左側にできた二本の傷に触れると彼は何かを隠しているように早口で言った。紛れもなく、ロザリアを暴行した時の傷である。

「……て、しまった。帽子落っことしたままだった。ったく、暴れるんじゃねぇよ。いつかはヤられるんだしどうせ冷たくなっちまう◯◯◯だろうが。それともジョンのほうがいいのか? しかも無駄に良い身体しやがって、あれでレ◯プされないわけねぇよなぁ」

「◯◯◯が冷たくなる? それにレ◯プって何?」

 聞き慣れない単語を呟いているが少なくとも猫の話ではなさそうだ。

「……あー、その、すまん。気にしないでくれ。子供の前で言う言葉じゃなかった。今俺が言ったのは絶対口に出すなよ?」

「え? うん、分かった」

 そこからは特に会話もなく、しばらくの間、互いに無言のままだったがふと窓のほうに目をやったマシューが口を開く。

「こんな良い天気なのに外に出ないのは勿体なくねぇか?」

「そうですね」

「お前なぁ、せめて感情込めて言えよ」

「あはは」

 マシューは席を立つと目の前のベッドへ移動してさりげなくマーロンの隣に腰掛けた。

「“魔女狩り将軍”様のこと、思い出せればいいのに」

 ぽつりとマーロンが呟いた言葉にマシューは苦笑いする。

「呼び方堅ぇよ。マシューでいい」

「うん……ねえ、最近眠れてる?」

「え? えっと、急にどうした?」

「顔色が悪い、のもあるけど最近夢を見るんだ」

「どんな?」

「僕の母がマシューのベッドの側に立っているところ」

 途端、ヒッと息を呑んだマシューをマーロンは心配そうに見て付け足す。

「それで何かぶつぶつ言ってたんだけどよく聞こえなくて。表情変えずにぼうっと立ってて怖かった」

「……めて、くれ……」

「マシュー?」

 突然頭を抱えて震えだしたマシューの背に触れると彼は半狂乱になってマーロンに掴みかかってきた。

「ただの夢だ、そうだろ!? 居るわけがない。俺に憑いてるなんてありえない!」

「い、居ないよ大丈夫」

「俺はもう、嫌だ……貧しいのは……あんな惨めな思いは……」

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田無苑珠(プロフ) - 寝夢さん» ただでさえ無実の女性を平気で殺しまくってる人ですからね。どこかもう自分でもどうしようもできないほど壊れてるんです。 (2017年6月5日 20時) (レス) id: f9f63da005 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 田無苑珠さん» もう色々とアレな人になっちゃってますねミスター・マシュー (2017年6月5日 20時) (レス) id: 0c9f17ee4b (このIDを非表示/違反報告)
田無苑珠(プロフ) - 寝夢さん» 読んでくれてありがとうございます!はい、言いましたw……と、言っても実は恋愛という意味ではなくて、本人もよく分からない感情をマーロンに抱いてるんです。 (2017年6月5日 20時) (レス) id: f9f63da005 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢(プロフ) - 面白いです!マシュー、……あ、愛してる…って言いました……? (2017年6月5日 10時) (レス) id: 0c9f17ee4b (このIDを非表示/違反報告)
田無苑珠(プロフ) - ロイヤルストリートさん» ありがとうございます!好きになってくれて嬉しいです (2017年5月23日 13時) (レス) id: f9f63da005 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:田無苑珠 | 作成日時:2017年5月5日 13時

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