five years ago -9 ページ14
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「どうしようAちゃん」
「どうしましょう…」
ここまでは昨夜降った雪に足跡が付いているはずだけど、それを誰かが見つけてくれないことには意味がない。
お母さんは店番のようなものだからそうそう外に出ることはないし、他の人たちは全員外出中で戻ってくるのは夜になるだろう。
一番可能性が高いのは翔くんだけど翔くんが出勤してくるころには暗くなっていて足跡には気づいてもらえない可能性が高い。
……うそ、これってかなりやばいんじゃ…？
冷静に考えれば考えるほど状況が良くないことがよくわかる。
「Aちゃん、大丈夫だよ」
「あっ」
優しく手を取られた。
気づかないうちに手が震えていたらしい。
寒さか、そうでないのか…どっちもかな。
小刻みに震える私の手を相葉さんの大きな手が包み込む。
手袋を外して、素肌のまま手をすり合わせる。
「はあっ…こんなんじゃ温かくないかな」
この状況なのに笑って言いながら相葉さんはまた息を私の手に吐きかける。
以前、同じように私の手を吐息で温めようとしてくれたことがあったのを思い出した。
相葉さんは、とっさにこうして相手のことを考えてくれる。
自分だっておんなじ状況なのに。
「ごめんね、俺手今冷たいよね」
謝ることなんて何もないのに、私がふいに表情を崩したからか相葉さんの眉が心配そうに下がった。
わたしはゆるりと首を振る。
そして、私の手を温めようと動く相葉さんの手を握った。
「Aちゃん？」
「ありがとうございます相葉さん、大丈夫です。おかげさまで震えも収まりました」
グッパーと握って開いて見せて、私は笑いかける。
「もう大丈夫ですから、一緒に考えましょう。何とか凌ぐ方法を」
「…うん、そうだね」
一拍おいて、相葉さんは優しい顔をした。
大きな手が頭に乗ってポンポンと優しく叩く。
「いい子だね、Aちゃん」
「もう子供じゃないですから」
「……俺からしたら、七つも年下の十代の女の子は子供だよ」
相葉さんの声はとっても優しかった。
私を姪っ子でも出来たみたいだと言っていた相葉さんが脳裏に蘇る。
私たちの関係は結局、一年に一度会う親戚のようなものだ。
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iCHiKA(プロフ) - ともさん» ですよね〜。姿がわからないからこそ、みたいなところもありますので想像しながらモヤモヤしていただけたらと思います、笑 (2021年2月28日 22時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 相葉ちゃんの奥さん…めちゃくちゃ気になる(￣▽￣;) (2021年2月22日 22時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - ともさん» ともさんいつもありがとうございます！ですよねー、私もそう思ってます。いずれ変化もやってくるので、そのときをぜひのんびりお待ちくださいませ。 (2021年2月15日 20時) (レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - あぁーもぉー相葉ちゃんを悲しませる様な彼女とは別れちゃえば良いのに！にのちゃんの言うように…相葉ちゃん振り回され過ぎ… (2021年2月13日 8時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2020年12月25日 12時
