善逸くんは私に弱い！

校則27 ページ28

.

A 目線





「あ、…Aちゃん……こんばんわ」


『善逸くんこんばんわ！さ、早く座ってよ』




約束の時間
やっぱり来てくれた善逸くん

裏に書いた文字に気付いてくれたのだろう


彼は優しい人だから待ってると書いたら必ず来てくれると分かってたんだ

彼の性格を利用したみたいでなんだか罪悪感はあったけど、最近彼はさすがに無視しすぎだと思うのでお互い様ということにしとく




「えっと…、炭治郎は？」

『え？いないけど。
……呼んだがいい？』


「いやっ！え…？じゃあ2人だけ？」

『当たり前じゃん、デートなんだから』



私の言葉に善逸くんはこれでもかと言うほど目を見開かせた




「おっ！俺は浮気とかダメだと思うけどな！？」

『え？うわき？』




立ち上がって大声をあげる善逸くんに周りの目が集まった



『私は善逸くんに約束通りデートをしてもらうだけだよ』




そう、運動会での君との約束

善逸くんは思い出したようで私を見た





「で、でもあれ応援の部、俺優勝じゃなかったし……」

『うん。でもすごくかっこよかったし、それに私、リレーで優勝したし』

「……え？」

『……え？まさか君、自分だけご褒美貰おうなんて思ってたの？』




わざとらしく驚いた顔をすると混乱しながらも焦っている善逸くん


私はつい笑ってしまった



「だからって浮気はダメでしょ！！」

校則28→←校則26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す