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Episode.172 ページ30

ブチャラティ達は、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島まで船で向かうらしい。なら、その前に会うしかない。Aはもう一度自分の中で確認した。これっきりだと。自分の仲間はここまでしてくれたのだから、これ以上の迷惑はかけられないと。酷いだろうか。いや、むしろここまでやった。殺されかけた。充分じゃないか。


「あそこだ」


リゾットに言われて視線を移すと、たしかにそこにはミスタとナランチャ、それに見知らぬ男が一人。恐らくあれが、ジョルノ・ジョバァーナだろう。全員読んでる時間はない。読むのは最低限、ジョルノとブチャラティ、そしてアバッキオだ。

もう二度と会えないかもしれない。そう思うとどうしても声が震えそうになる。それでもなんとか、意を決して声をかけた。


「ミスタ、ナランチャ……それと、ジョルノくん」

「A!戻ってきたのか!」

「うん、ごめん、本当に」


本当ならもっと未来を詳細に教えてあげたいが、それはできない。時間的にも、それにそれが本当に正解なのか、Aはまだ迷っているから。


「ブチャラティは……」

「そこだ」

「……亀だけど」

「その亀、スタンドが使える」


動物がスタンドを使うことは聞いたことがあったけど本当にいたのか。実際に見たのは始めてだ。鍵がはめ込まれていて、よく見ると中に人がいる。なるほど、これで安全に移動出来るわけか。まさか亀の中に人がいるなんて思わないし。


「やぁ、A」

「きゃっ!!……ぬっと出てこないでよ!」


亀の中から出てくるという衝撃映像。しかし、本当に面白いスタンドだ。ブチャラティだけじゃない、続々と出てきた。


「お前なら来るんじゃないかと思ったぜ」

「でもごめんね、ここまでしか協力できない」

「いやいい。これから先のこともある程度聞いている。むしろ、ここまでしてくれるなんて、感謝しているくらいだ」


辛かった。そう言われると、余計に。ただ、これは自分の強さの問題じゃない。覚悟の問題だ。そして、恐らく未来を知ったならフーゴはもう降りるんだろう、この件から。


「フーゴは残るんでしょ、こっちに」

「いえ、残りませんよ」

「は?……え。ちょっと待って、どういうこと?」


まさか、未来はそんなに変わっているのか。あの時読んだのとまるで違う未来に。フーゴは、勝算がある戦いなら降りるわけがないと言った。

勝算があるって……


「Aのおかげでボスに先手をしかけられる」

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設定タグ:ジョジョの奇妙な冒険 , ギアッチョ , 暗殺チーム   
作品ジャンル:アニメ
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Crow(プロフ) - 定期的に読みたくなっちゃいます。5、6周はしてるから内容覚えちゃいました笑 これからの活動も応援してます (2020年2月9日 15時) (レス) id: e5ce766b8a (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - るこさん» こんな何度も感想下さって本当に有難う御座いますッ!お互いお疲れ様です!いつかリメイクした作品も読んでいただけると嬉しいですm(*_ _)m (2019年2月25日 23時) (レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎度のこと一つ一つのお話が面白く、描写の仕方や、感情の表現の仕方などとても凝っていて、本当におもしろく話に引き込まれました。そして本当にお疲れ様でした!!番外編楽しみにしていますね!!! (2019年2月25日 17時) (レス) id: c7737debdf (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ごみさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しい(泣)番外編もお楽しみください<(_ _)> (2019年2月25日 17時) (レス) id: 2cd0a82a72 (このIDを非表示/違反報告)
ごみ(プロフ) - 完結お疲れ様でした!途中から見始めましたが本当に面白かったです!番外編楽しみにしてます! (2019年2月25日 16時) (レス) id: 83e9aedb9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まどろみ | 作成日時:2019年2月23日 20時

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