小さな世界の女王様 【碧棺左馬刻】

番外編1 ページ46

｢可愛いキャラクターがいますよ…！｣









左馬刻の腕を掴むAは目を輝かせていた







Aと左馬刻が来ていたのはとあるテーマパーク







初めてそんな場所に来たAは目の前にいるキャラクターに釘付けだった



そんなAを見て左馬刻はふっと微笑む









｢はしゃぎすぎだっつーの｣









園内に入ってしばらく、Aと左馬刻は園内を歩き回っていた





Aが初めて乗ったのはそれなりに大きなジェットコースター




どうやらAはそれが気に入ったらしく他のジェットコースターやバイキング、あらゆる絶叫系を2人は制覇して行った








｢左馬刻さん、あれも乗りたいです｣








そう言ってAが指さしたのは音楽とともにに可愛らしい馬や馬車が回るメリーゴーランドだった




それを見た左馬刻はすぐに嫌そうな顔をする








｢あんなんガキが乗るもんだろ、テメェ1人で行ってこい｣



｢でも私小さい頃にこんなとこ連れてきてもらったことなかったですし…｣









そうしゅんっとなるAに左馬刻は舌打ちをすると繋いでいた手を引いてメリーゴーランドの方へ向かう









｢1回だけだからな｣







そう左馬刻が言うとAは顔を明るくさせた







｢その代わり、次は俺が乗りもん選ぶからな｣






｢え、変なの選ばないでくださいよ？｣








左馬刻は何も言わずにメリーゴーランドへと歩いていった







｢2名様で｣







係員がそう言って2人は中に入る






｢左馬刻さん、そっちじゃなくて馬乗りしょうよ｣

｢俺はこっちでいんだよ｣







左馬刻は馬車の中で足を組み、窓からAを見る


するとAも馬車の中に入り左馬刻のと隣に腰を下ろした







｢何してんだよ｣



｢左馬刻さんと乗りたいので｣








そう言って微笑むAを見た左馬刻は自分の顔を覆った








｢お前それわざとかよ｣


｢何がですか？｣









左馬刻は随分とAにベタ惚れだった

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