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「私の母はキャバ嬢でしたが、客である父と本気で愛し合っていると思っていました…私がお腹にいると知った母は喜んでいたそうです」








左馬刻は何も言わずに視線を下に向けながら話すAを見ていた








「でも父はお腹に私がいると知ってすぐに逃げるように消えました。母は悲しみましたが妊娠に気づくのが遅く流産は不可能、私を産みました。その後も私を育ててくれました」







「でも、ある日母は私を見て言いました。あの人に似てるって…それから昔の記憶を蘇ってしまい病んで…そのまま死んでしまいました」








「親戚の家に引き取られてからも、売女と客の子供だと言われいい扱いは受けませんでした…だから、私みたいな子を出したくない。お客さんとは絶対に恋愛はしない」








(それが、客と壁を作る理由だったのか)






「…そう、思ってたんですけど」







「愛音ちゃんが、左馬刻さんと話しているのを見ると…悔しくて、悲しくて…もう左馬刻さんと愛音ちゃんを見たくないって思っちゃって…」






Aは涙と赤くなった顔を隠すように両腕を交差させて自分の顔を隠した





「はっ馬鹿じゃねぇの?」




(え?)








そう言われAは腕の間から左馬刻の顔を見ると左馬刻は嬉しそうな顔をして笑っていた








「アイツを指名したのはあん時だけだぜ?アフターも入れてねぇし」






あん時とは愛音がAのことを話したいと言って飲んだ日、たまたまAが見てしまった日のことだった







(愛音ちゃんの嘘…!?)





まんまと騙されたAは恥ずかしくなり、顔を隠している腕の下で更に顔を赤くした





「しかも俺様は、んなクソ野郎じゃねぇ…」




「てか顔隠してんじゃねーよ。顔見せろ」






左馬刻は強引にAが自分の顔を隠している腕を退けようと手首を掴んだ





「だ、ダメっ!ダメです!」






意地でも退けようとしないAに左馬刻は両手首を掴み、再び床に押し付けた

そしてAの顔を見た






「ゆでダコみてぇだな」





「に、ニヤニヤしないでください」




「してねぇよ」



「思いっきりニヤケてます」



「うっせ」









左馬刻はAの唇にキスを落とす





「やっと黙ったな」



「なっ」



「好きだ、A。絶対お前を幸せにする」






Aはその言葉を聞き、今まで誰にも見せたことの無いような幸せそうな笑顔で言った






「よろしくお願いします」

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れれみ(プロフ) - 五月雨さん» 一気読みしてくださったんですか…!赤面されるの好きなんですよwこれはもう完全に私の趣味ですwこれからも頑張っていこうと思ってますのでよろしくお願いします! (2019年7月30日 23時) (レス) id: c7f8da3621 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 - 一気読みしました! 不器用だけど、時々赤面する左馬刻様が尊かったです……!! これからの活動頑張ってください^^ (2019年7月30日 18時) (レス) id: fafc33f615 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れれみ | 作成日時:2019年6月30日 13時

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