小さな世界の女王様 【碧棺左馬刻】

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｢はぁ？帰った？｣




｢はい、帰りました。客に沢山飲まされましてね、Aはいませんけど誰かを指名されますか？｣








早く帰れと言わんばかりの蒼の表情に左馬刻は舌打ちをする









(やっぱコイツは気に食わねぇ)









もちろんほかの女に興味のない左馬刻はすぐに店を出た









(アイツ、酔うんだな)









余裕そうにお酒を飲んでいるAを思い出しながら帰り道を歩く左馬刻









｢さっきのナンパされてた人やばくない？｣



｢すごい酔ってたよね｣









すれ違いざまに聞こえた会話に左馬刻は振り返る




そして1人の女の肩を掴んだ








｢おい、それどこだ｣



｢え？この道ずっと行ったとこですけど…｣









左馬刻はまさかと思いながらも道を走った


☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆


その頃路地裏では








｢こいつ有名なキャバじゃね？｣


｢え？マジ？これキャバのトップ？｣









｢はなしてぇ｣








Aが男たちといた



男たちは酒に酔いながらも反抗しようとするAを見て微笑んだ








｢ラッキーじゃん！｣








そう言ってAの胸を掴んだ







｢ひっ｣







ほかの男もAの太ももに触れ太ももをなぞりスカートの中へ手を入れる









｢やっ｣






頭も回らず力もはいらいAは目が潤んでいく






すると









｢…おい、何してやがんだテメェら｣








左馬刻の声が聞こえ、男は振り返る









｢あれ、まさか碧棺左馬刻じゃねぇか？｣




｢マジかよ｣





｢おい、聞いてんだろーが。その女から手ぇ離せや｣









左馬刻の威圧に負けたのか男は手を離した









｢消えろ｣









左馬刻がそう言うと、男は慌てて逃げ出した








｢この酔っぱらい｣









左馬刻はそう言ってAを見る









(ちゃんと俺様が買ったドレス着てんな)








｢しゃまときしゃん…｣






｢あ？｣








Aはにへっと笑うと左馬刻に抱きついた









｢！？！？！？｣





｢しゃまときしゃんらぁ｣









(こいつ、酔いすぎだろ！酒くせぇ！)









だが左馬刻は何も言わずにAにされるがまま、Aを抱き締め返し動こうとはしなかった

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