待ってろ…絶対また逢えっから… 2

右手の薬指 ページ44

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「ホームズだって資料なら詳しく書くと思うよ？それにコナン君、ホームズ大好きだしきっと一生懸命真似してるんだよっ！笑」

「そっか、真似してるんだ？」

蘭と諸星君の質問にちょっと冷や汗かきながら答えてたら、俺の肩に手を乗せてAが庇って？くれた。…が、真似ってなんだよ。あと笑うな。


「つまりジャックザリッパーは母親とバザーに参加したかったっていう気持ちを込めて指輪を2個置いてったっつうのか？」

「うん。そういう意味だって」

まだ蘭は不思議そうにしてるが、何とかあいつのフォローでどうにかなった、か…？
まぁ取り敢えず話を先に進められたから良しとするか…。


「じゃあ殺害の動機は自分を捨てた母親への恨み…。でもそれは愛情と背中合わせの恨み。…悲しいわね」

「1人目の犠牲者に、無関係な女性を選んだのは警察の目を誤魔化すためだったんだって」

「でも！犠牲者は3人目、4人目って…！」

「モリアーティ教授の英才教育がジャックザリッパーを異常性格犯罪者に育ててしまい、母親への恨みを晴らしても母親と同じような女性を次々と襲うようになってしまったんだ…」

例えそれがどんな理不尽なことへの恨みであっても、殺人を犯してしまえばもうそれは償わなくてはならない罪。
100年前、捕まえられることのなかった本物のジャックザリッパーも、今ここにいる目の前のジャックザリッパーも…。


「それ…どいつだ？」

「子供の頃から同じサイズの指輪を嵌め続けていたら、その指はどうなると思う？」

「…その指だけ他の指よりも細いってこと？」

そう答えたAの言葉に乗客たちは再び慌てて自分の手を掲げる。そんな中ただ俯いているあいつこそ。

そう。

「ジャックザリッパーは、お前だ！」




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