待ってろ…絶対また逢えっから… 2

ホームズの推理？ミニホームズの推理？ ページ43

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コナンside

集まって貰った列車の一室。乗客たちは各々の状態で俺たちを注目している。

「車掌さん」

先ずは子供である俺が話すのではなく、この列車内では責任者でもある彼に引導を渡す。

「それでは皆さん、両手を挙げて下さい。凶器を持っていないか確かめさせていただきます」

そう言って自らも挙げた状態の彼を見て、乗客たちも渋々挙げていく。
その様子、今から彼らの様子はどんな事があっても見逃してはならない。些細な変化を見逃すことは探偵にとっての命取りになるのだから。

「ではこれから、ミスターホームズの資料に書かれてあったことを説明します。この中に紛れ込んでいるジャックザリッパーの2人目の犠牲者、ハニーチャールストンはウィンザーという街で結婚していましたが、彼女は夢多き女性で10年前に夫と息子を捨ててロンドンへ出て来ました」

「この二つの指輪はハニーチャールストン殺害現場の遺留品です。一つはハニーの物、もう一つは同じデザインだけどハニーのどの指にも合いませんでした。それをMr.ホームズはこう推理しています」

前にホームズのノートから取っておいた写真を掲げる。説明するうちにだんだん乗客たちの顔色も変わってくる。それは犯人だから、という意味じゃなくて。


「この二つの指輪は被害者、ハニーチャールストンとジャックザリッパーの親子の絆を示しているのではないか、と」

「じゃっ…その小さい指輪はジャックザリッパーの物ってことか…？」


隣に立っていた諸星君が焦ったように写真を指差した。

「そう。ハニーは同じデザインの指輪を息子の指にも嵌めて家を出たんだ」

「じゃあ…ジャックザリッパーは自分の母親を殺害したってこと…？」

蘭まで不思議そうに質問をしてくる
今犯人を炙り出そうとしてんだから、止めないでくれよ…

「うっうん。資料によるとハニーチャールストンが殺害された9月8日、この第2土曜日はホワイトチャペル地区の教会で月に一度、親子で作ったものを持ち寄るバザーが開かれる日だったんだ。それをジャックザリッパーも知ってたんじゃないか？って」

「へぇ…。そんな事まで書いてあったんだぁ」

…やっべ。つい調子に乗って喋りすぎたか…？







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