チャリング・クロス駅 最終列車 ページ39
-
ピーッという長い汽笛の後に列車が発車する音が聞こえた。ジャクッザリッパーを追って辿り着いた場所は、駅だった。
奴は走り始めた列車に飛び乗った。当然奴を捕らえるには俺たちもその列車に乗らなければならない。
「コナン君先乗って!」
走りながら一番後ろにくっついていた貨物列車を眺めていた俺は、蘭のその言葉に走るスピードを少し上げた。
蘭とAは諸星君と俺が乗るのを待って、次に蘭が乗り、最後にAが蘭に手を引かれて乗った。
恐らく乗客に紛れ込んだに違いない、と俺たちは一応客室を見て回った。けれどやはり変装姿をちらりと見ただけではジャクッザリッパーかどうかの判別は出来なくて、結局車掌室に向かうことにした。
「コナン君、ちょっといい?」
突然俺の後ろを歩いていたAがそう声をかけてきた。何時もなんだかんだと聡い彼女には、この体になった後も何度も助けられてきた。
きっと今も何か重要なことを言うのだろうと察して、俺は足を止めた。
「蘭!私達ちょっと話したい事があるから、先に行って車掌さんに伝えておいてくれない?」
「話したい事?」
「うん。2人にも後で話すから」
「…うん、分かった。先に行ってるね」
蘭は不思議そうだったが、分かったと言うと諸星君と2人ですぐに車掌室に向かった。
「あのね、ノアズアークのことなんだけど」
時間が無いのは全員承知しているからか、早速本題に入ったA。しかし“ノアズアーク”とはかなり突拍子もないことじゃないかと思う。
「ノアズアーク?今、関係あるのか?」
「ほら、このゲームを支配して私達を殺す〜とか言ったやつ」
「いや…それは分かってっけどよ…」
「思い出したの。ずっといつ言おうか迷ってたんだけど、今ちょうど落ち着いたから。
あのノアズアークね、2年前に日本人の男の子が作り出した人工頭脳で、たしか一年で5歳成長するとか言ってたんだよね。テレビで」
「人工頭脳…。まぁそんな気はしてたが…恐らく樫村さんが殺害された件も関わってる」
「樫村さん…?殺人事件があったの?」
「あぁ。このゲームの開発責任者だったらしいんだが…。まさか樫村さんがノアズアークを?」
コンピューターに囲まれたあの部屋でノアズアークを侵入させたのだろうか…?
-
195人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルカ - 最後までもう少しです。更新頑張ってください! (2017年7月29日 22時) (レス) id: 71abb433c8 (このIDを非表示/違反報告)
ニカ姫 - part1から見てますやっぱり最高続き見たい (2017年2月22日 18時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
honeymilk(プロフ) - プリンさん» 応援ありがとうございます 最近他の小説やテスト勉強なんかで更新できてませんでした… 頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2016年5月15日 20時) (レス) id: a6f73d98f1 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - 続き書いてください! (2016年5月14日 20時) (レス) id: ce4b07547a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:honeymilk | 作成日時:2016年4月5日 1時