ぜってぇ、捕まえてやる ページ38
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「急げ!急げ!」
警察官が手を振り回しながら観客の避難誘導を行なっている。会場の外はもうすっかり夜で、街灯のオレンジ色を頼りに避難した人の塊が出来ていた。
そんな中を脇目もふらず駆け抜ける5人。勿論俺たちだが、そんな俺たちに驚いている観客を掻き分けて建物と建物の隙間の細い路地を走る。
ジャックザリッパーが見えた、と言った蘭を先頭に路地を抜けた先でその言葉通り、奴が通りから走ってくる。
「後ろへ!」
蘭の後ろを走っていたアイリーンにそう声をかけて、蘭は恐らく渾身の一蹴を黒い人影に向かって放った。
けれど簡単に上を飛び越えられて、あっという間に姿を消した。その黒い影が走り去った方に俺たちも駆け出す。ピーピーと警笛を鳴らす警察官が周りの人の不安を煽っている。
「じゃあね!警官といればもう安全だから!」
先に走り出した3人を追う為、そしてアイリーンにこれ以上危険な道に来させない為、俺は彼女にそう言った。
「あっ坊や!まだ名前を聞いていなかったわ」
俺も走り出そうとした時、背後からアイリーンが言った。その声に足を止め、振り返って彼女を見た。
「僕は江戸川コナン、貴女達の生みの親と同じ名前さ」
それだけ言ってまた走り始めた。あまりグズグズしていると俺は3人に追いつけなくなる。
…身長的な意味で。
「コナン…?」
後ろでアイリーンが不思議そうに言った気がしたがもう振り返ることは出来なかった。
全速力で走って漸く諸星君の後ろに並べた。やはり先頭は蘭で、その後ろにAが走っている。相変わらず、黒い影を追う俺たちには周囲の人の奇妙な視線が注がれているが、それよりも彼奴を捕まえる事しか考えられない。
ぜってぇ、捕まえてやる
その気持ちだけで4人とも走っていた。
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チャリング・クロス駅 最終列車→←お助けキャラは貴方なんだら…
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ルカ - 最後までもう少しです。更新頑張ってください! (2017年7月29日 22時) (レス) id: 71abb433c8 (このIDを非表示/違反報告)
ニカ姫 - part1から見てますやっぱり最高続き見たい (2017年2月22日 18時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
honeymilk(プロフ) - プリンさん» 応援ありがとうございます 最近他の小説やテスト勉強なんかで更新できてませんでした… 頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2016年5月15日 20時) (レス) id: a6f73d98f1 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - 続き書いてください! (2016年5月14日 20時) (レス) id: ce4b07547a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:honeymilk | 作成日時:2016年4月5日 1時