お助けキャラは貴方なんだら… ページ37
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コナンside
「走れ!走れ!」
騒音を立てて崩れる会場に避難誘導の声と悲鳴が響き渡って地獄絵図のような状況だった。
それでも何とか自分の声を張り上げて、仲間を出口に導く。
「灰原!早く!」
一番最後に走ってきて灰原を急かしている時、再び大きな爆発が起きた。
ゴゴゴゴッという音を響かせて地面が揺れる。
「危ない!江戸川君!」
灰原の急な叫び声に一瞬、思考が停止した。
もちろん体も動かなくて、次の瞬間には俺は地面に叩きつけられていた。
「灰原!大丈夫か!?」
打ち付けた体の痛みを我慢し、同じ様に俺よりも少し後に放り出された灰原に駆け寄った。
そこにはもう何度も見た、ゲームオーバーの光を灰原が纏っていた。
けれど返されたのは無事かどうかの返答ではなく、俺に対する言葉だった。
「駄目よ、工藤君…。諦めちゃ。お助けキャラがいないなら、私達にとってのホームズは貴方…。貴方にはそれだけの力がある。ホームズには解けない事件はないんでしょ…?」
最後にそう問いかけて灰原は消えた。
「…灰原。あぁ、ぜってぇ解いてみせるさ」
灰原が消えた場所に誓うように呟く。
必ず50人全員生き返らせてみせる。もう一度その気合を入れる機会をくれた灰原には、やっぱりいつまでも敵わないような気がした。
「コナン君!早く逃げないと!」
「今行くよ!」
先に避難していた蘭に呼ばれて、俺も走り出す。出口までの道は後少しだった。
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ルカ - 最後までもう少しです。更新頑張ってください! (2017年7月29日 22時) (レス) id: 71abb433c8 (このIDを非表示/違反報告)
ニカ姫 - part1から見てますやっぱり最高続き見たい (2017年2月22日 18時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
honeymilk(プロフ) - プリンさん» 応援ありがとうございます 最近他の小説やテスト勉強なんかで更新できてませんでした… 頑張ります!これからもよろしくお願いします! (2016年5月15日 20時) (レス) id: a6f73d98f1 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - 続き書いてください! (2016年5月14日 20時) (レス) id: ce4b07547a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:honeymilk | 作成日時:2016年4月5日 1時