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五「いきなり首突っ込んじゃってごめんね…」
「いえ、寧ろ嬉しかったです」
他人のことに口出しする立場でもないのにとあからさまにしゅんと肩を落とす悟さんに助かりましたとお礼を言う。
嬉しかったという言葉に嘘はなかった。
″傷つけられた側の傷は簡単には癒えない″
おちゃらけていると思っていた彼から出た言葉は私の心に深く入り込んでいく
簡単には癒えないからこそ私はその心に空いた穴を埋める方法を知らなかった
「情けないですよね、その傷を埋めるために貴方をレンタルしただなんて」
いい歳して独り身の期間がださいからだの寂しいだのしょうもない理由で他人に縋りついて。できれば悟さんにはバレたくなかったな、なんて
ふわり、と頬が包まれる
それが彼の両手だと気づくのに数秒
五「じゃぁ、傷ついた分僕が沢山癒してあげればいいね」
ね？って彼は優しく微笑んだ。胸が高鳴る
どくんどくん、と音を立てて。
その優しさはビジネスだって分かってるはずなのに、
頬に伝う温かい体温を求めている自分がいる。
こくんと頷いた。
私の返事に彼はよしよしと頭を撫でると、
デートの続きしよっか、ってベンチから立ち上がってん、と片手を私に差し出す。
「はい…」
触れられた頭が
触れられた頬が
触れられた手が
…身体全部が熱い。
やばい。
五「そういえば…似合ってるね、そのスカート」
こちらを向く彼の顔が見れない。
心臓がドキンって跳ねて、胸のところが苦しい。
なにこれ、
なにこれ。
「あ、ありがとうございます」
五「僕のためにお洒落してくれたんでしょ？」
これも、とポニーテールにアップされた髪を触れる。
彼の手が項に当たって、ひゃっと間抜けな声が出てしまう。そんな私の反応を見て″今の反応そそるなぁ″なんて
おっさんみたいなことを言う。
五「今めっちゃぎゅーしたい気分」
「はぁ！？何言ってるんですか！ここ外です！」
五「誰もするなんて言ってないんだけど？」
「〜〜！！」
勘違いで顔がぼふっと熱くなって視線を逸らすと、
ほんと可愛いねと耳元で囁く。
…今日だけで何度その言葉言うの。
それもまた他の人にも言ってるんだろうなって考えたらどうしようもなく黒い感情に呑まれる。
ああ、もうダメだ。
私はこの人に完全に心を奪われてしまったらしい。
踏み入れちゃいけない領域だと分かっているのに、
苦しいくらいに脈打つ鼓動に知らぬふりは出来なかった。
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あけび(プロフ) - 素敵な作品を生み出していただき感謝しかありません。ありがとうございます。好きです。 (2021年1月14日 23時) (
レス) id: fb1c0e7f80 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 完結、おめでとうございます。本日更新作品を拝見して、もしかして？とドキドキしながら見てました。素敵な作品ありがとうございました。 (2021年1月11日 19時) (レス) id: 18c17e118b (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 完結おめでとうございます！つい、頬が緩んでニヤけちゃいます！親がいる横で見ているので、堪えるのに必死。(笑)素敵な作品、有難うございました！ (2021年1月11日 19時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
ノア - コメント失礼します！普通に何円っすかね？払うんで五条ティーチャーください（） (2021年1月11日 0時) (レス) id: 98b88ab8ab (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！！私もこんなイケメンがレンタル出来るならいくらでも払っちゃいそうです…笑！応援ありがとうございます！！ (2021年1月10日 15時) (レス) id: 88c1187db4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2021年1月4日 16時
