story 15 ページ17
*
「わ、わ、あの」
心臓の音がうるさいくらいに響く。
五「……危ないでしょ」
えっと、あの…この状況は一体。
悟さんが私の下にいて…私を見上げている。
どうやらふらついた反動でソファに座る悟さんを押し倒す形で倒れ込んでしまったらしい。
逆上せている頭だと、いつもより思考が回らない。
「すみませっ、すぐどきま…・わっ!」
無理に身体を動かしたせいで腕に力が入らず、
余計悟さんの上に体重をかけてしまう羽目になって
ほんと何やってんだ私のバカ!ほんとバカ!
お互いの吐息がかかるくらいの距離。
あと数センチ近づけば、唇が触れる、距離。
五「前にも言ったでしょ…無防備すぎだって」
「…へ?」
五「しかもそのシャンプーの匂いとか…っあーもう」
「ひゃっ!?」
悟さんの顔が私の首元に埋まる。
私はただはくはくと口を開けることしか出来ない。
そのままぬるっとした感触が伝わってきて、変な声が漏れそうになるのを防ぐために口元を片手で覆うと、
″だめ″と腕を取られて…見つめ合う。
心臓が張り裂けそう。熱い。
五「いいって言って」
「な、なに、?」
五「キスしていいって、言って」
契約上、求められたこと以外のことをしてしまった場合その人はルール違反となる。
私は未だに悟さんに手を繋ぐ以外のオプションを付けたことがなかった。だってそうでもしないと…この胸の痛みに向き合わなければいけなくなるから。
触れたくても、それは本物の愛じゃない。
分かっているからこそ触れることを拒絶している。
「なんで、ですかっ」
五「ほんと、どれだけ″待て″させられてると思ってんの……俺だって男なんだから」
あんまり可愛すぎると我慢できないんだけど。
それに今回悪いのはAちゃんだよね?
耳元で囁くように言われて顔が更に熱くなる。
悟さんは私の気持ちなんてこれっぽっちも分かってない。貴方は仕事上だとしても私は…
「き、キスして…ください…」
あーもう。
ほんとバカ。
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あけび(プロフ) - 素敵な作品を生み出していただき感謝しかありません。ありがとうございます。好きです。 (2021年1月14日 23時) (レス) id: fb1c0e7f80 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 完結、おめでとうございます。本日更新作品を拝見して、もしかして?とドキドキしながら見てました。素敵な作品ありがとうございました。 (2021年1月11日 19時) (レス) id: 18c17e118b (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 完結おめでとうございます!つい、頬が緩んでニヤけちゃいます!親がいる横で見ているので、堪えるのに必死。(笑)素敵な作品、有難うございました! (2021年1月11日 19時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
ノア - コメント失礼します!普通に何円っすかね?払うんで五条ティーチャーください() (2021年1月11日 0時) (レス) id: 98b88ab8ab (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます!!私もこんなイケメンがレンタル出来るならいくらでも払っちゃいそうです…笑!応援ありがとうございます!! (2021年1月10日 15時) (レス) id: 88c1187db4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2021年1月4日 16時