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言いなり ページ3

(コンコン)


今日も物の少ない
真っ白な部屋に響くノック音
私はこれに従わなくては駄目なの


『……はい。』



「私よ、今日も準備が出来たわ。出てらっしゃい」



『はい。』



この決められた返事。
私には、拒否権なんて無い。
全てはこの人の
ルザミーネ様の言いなりなのだから。



「さぁ行きましょう」



そして手を引かれて歩き出す。


昔は………楽しかったのに。


歩いているときも
ルザミーネ様の口からは
「美しい」や「ウルトラビースト」
しか出てこない



あの二人のことも
聞くことは無くなってしまった



何故こんなにも
変わってしまったのか



「着いたわよ。ザオボーよろしくね。」



「お任せください代表。今日も我慢していてくださいねロサブラ様。」



考え事も許されない位
目の前のことは私を蝕む



今日も何時もと同じ
実験台という私の役目



動けないように
手錠や足枷でガッチリと固定され
死なない程の過度な電流を頭に着けたよくわからない装置で流される。



「準備は整いました」



「じゃあお願いね。」



「はい代表」




(カチリ)




この機械のスイッチが押された瞬間



(ビリビリビリ)




『あ、あぁぁぁ!!!』




体中に激しい痛みがしょうじる
これを毎日行われるのだ。




『いやあぁぁぁ!!ぐァァッ!!』




私が私の言葉を発するのを許されるのは、この実験の時だけ。
痛くて苦しかったら叫べとあの人から許しを得ている。


実際叫ばないと居られないほど
体にかかる圧は重い。



この実験で
私がポケモンと話せる能力が
脳から刺激を与えることで
どのくらいにかわるのか。
これをウルトラビーストにも通用させるにはどのくらいの刺激が必要かを実験されているのだ。



(カチリ)



「ロサブラ様終わりですよ。」



スイッチが押されて
隔離された部屋の透明な扉が開き
中に入ってきたのはビッケさん。


この人だけが
私の実験を悲しそうに見つめる。
終わると真っ先に駆けつけて
固定器具を外してくれる


この後、ビッケさんに
部屋まで送ってもらうのが私の毎日なのだ



ルザミーネ様は
ザオボーって人と、実験の結果について話しているから
あの場に残るから



部屋への帰り道



「ロサブラ様すみません。」



ビッケさんは何時も私に謝る。
この時大丈夫と答えられたら
どんなに良いのだろうかと思うけど




『はい』




私の口からは
この言葉しか出てこないんだ。
ここに縛り付けるこの言葉しか。

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設定タグ:ポケットモンスター , ポケモンUSUM , グラジオ   
作品ジャンル:恋愛
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流南涙 - 月海。さん» ルザミーネさん推しのお方でしたらすみません!!!きちんと元に戻りますのでっ! (2018年1月3日 11時) (レス) id: 5d4c5d6413 (このIDを非表示/違反報告)
月海。 - おおう。ルザミーネさん悪役か。何があったらあんな中毒みたいにウルトラビーストに執着するんだろ… (2018年1月1日 4時) (レス) id: b2d559d9e7 (このIDを非表示/違反報告)
流南涙 - 黒猫さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年11月26日 8時) (レス) id: 13e460814b (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます!ロサブラちゃん頑張ってー! (2017年11月25日 23時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流南涙 | 作成日時:2017年11月18日 22時

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