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5cm ページ6

ダムダム…

キュッキュッ…

広い体育館の中でボールのはねる音とバッシュが擦れる音がこだましている。
「うちのチームは既にWC本戦出場が決まっている。そのため、優勝を狙い日々練習をしている。」
「そうなんですか、すごいですね。」
この会話の流れる場所だけが、むさ苦しい部屋の中での唯一の花園に見えた。
と、そこへ
「かんとくー、お菓子食べたいからちょっと休憩するねー。」
「紫原くん。」
「紫原か…まぁ、いいだろう。ただし、食べ過ぎないようにしろよ。」
「はーい。」
さて、ロッカーにお菓子とりにいこーと…
「紫原くん、ちょっといいですか?」
うん?
「何ー、Aちん?」
「まだ、お菓子食べないでください。」
「うえー、何言ってんの?今食べたいんだけど」
「それなら、私が言った事が出来たら、このお菓子を…」
カバンの中、何か探してるみたいだけど…?
「あげちゃいます!!」
ジャジャーーン!!とでも効果音をつければよいのだろうか。Aが勢いよく取り出したそれは
「…………」
奇妙な沈黙が空間を漂った。
「…どうしたんだ、紫原?」
ついに監督が沈黙を破った。
「………やる。」
そう言った紫原の姿は今までのと比べ物にならないくらい迫力があった。
「はい!じゃあ、頑張ってね、紫原くんっ!」
「うん。で、何すればいいの?」
「外周してきてください。紫原くんがあと10歩歩いたら倒れるって感じるくらい走ってきてください。そしたら、コレをあげます。」
「わかった、行って来る。」
絶対手に入れる…!!

タッタッタッタッ…

この状況を飲み込めない者は紫原とA以外の全てだった。
「…お前、紫原に何をした…?」
「別にこれといって特別な事はしていません。ただ、これを使って紫原くんのやる気を上げただけです。」
そう言って彼女が差し出したものは、
「数量限定…復刻版…ヴィンテージ…チョコレートクッキー…?」
「はい。このクッキーはお菓子好きなら誰もが知ってる激レアよりもっとレアな物なんです。ずっと昔に発売された物なんですが既に製造中止になっていて。でも、今年発売何周年か忘れましたがその記念に特別に15個だけ作られ販売されたんです。ただ、販売先が何処だかは社長以外極秘にされていまして。なので、さらにプレミア価格が付き、オークションなんかに出せば元値の何千倍もの値段がしますね。」
「…で、なんでそんな物お前が持っているんだ?」
「社長さんと友達で。」
一同絶句だった…。

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設定タグ:黒子のバスケ , 恋愛 , 空想   
作品ジャンル:アニメ
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nazko(プロフ) - 結構好きです☆更新楽しみにしてますよー☆ (2014年3月7日 19時) (レス) id: c3f79b13bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:VALGUS | 作成日時:2014年3月5日 20時

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