酒場のマスターはトリッパー

44杯目 ページ46

「今日はマスターと飲みたかったから店に入る前にドアに掛けておいたんだ」

勝手に人の店に細工すな。

「そっかぁ〜」←諦め

「じゃあ日付が変わるまではそう呼んでね♪」(ニコッ)

「いいよ」(へにゃあ)

(/////)

「？ おにぃちゃ〜どうしたの？」

「マスターお酒弱いの？」

「パッチテストでは見事に真っ赤〜」

「・・・」

ナデナデ

？

お兄ちゃんに頭撫でられた。

頭がボーっとする・・・

「酔ったマスターはもっと可愛いねぇ」

「えへへー」

あー、思考が追いつかない・・・

「おにぃちゃん、」

「何だい？」

私は太宰さんの前で両腕を広げた。

「ギューてして？」

(////////⁉)

ん〜？

「どーしたの？」

首を傾けて尋ねるもお兄ちゃんは何でもないと言って、優しく私を抱きしめてくれた。

「ギュ〜〜〜〜ッ」

私は抱きしめながら身体を右へ左へとゆっくりと揺らした。

「マスターは酔うと甘えん坊になるんだね」

「ん〜〜〜〜」

こうしてるとあったかいなぁー・・・

安心する・・・

なんだかウトウトしてきた・・・

眠たいな・・・

あぁそうだ。

「ねぇおひぃちゃん」

「何だい？」

呂律が回んないや。

「こんろ、ぉはかまひり行きたい」

「お墓？ 誰の？」

「らーさく・・・」

「ら？」

温もりに包まれながら私は眠りに落ちた。

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