+１７３+「よろしくお願いします」 ページ28
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「先程までいた彼…雲雀恭弥はキャバッローネの彼と共にいます。
当分は戻らないでしょうからここで話を進めてもよろしいですか？」
幼子とは思えない包容力のある暖かで穏やかな笑顔を添えて
小首を傾げる様に断りにくさを感じた。
そうでなくても別に断る理由もないし
応接室に関して、自由に往来して構わないと言われている。
人を招くことを許可された訳じゃないが…構わないだろう。
でもそれとはまた別で
『彼も構わないでしょうし良いですけど…。その前にお名前は？』
一方的に知られて教えてもらえないのは日本では失礼に値しますよ
そう付け加えると少しだけ面を食らったようなキョトン、とした顔
そしてスグにふんわりと、柔らかな笑みを浮かべる。
フゥーッ…と格闘の構えのようなものをしつつ深く息を吐くと
姿勢を再度正して「そうですね、失礼。」と呟き視線を合わせてくる。
「私は
「请多多关照」…「よろしくお願いします」か。
彼が言った言葉で「多」という言葉が重ねられていた
それは強調の表現であり、強く・深くなどという意味合いがある。
つまり、今日明日程度の浅い「よろしく」ではなく
何かしらの形で「風」と名乗った彼と深く関わりあうしかないようだ
柔らかな口調、柔らかな笑みであるにもかかわらず
私を見つめる視線は寸分のブレもなく私を射抜き、逸らす事を許さない
そういうところも、赤ん坊くんに似ているな
本当に…。彼らのせいで世の幼子を警戒してしまいそうだ
だが、その目１つで伝わったものもある。
どうやら胸ポケットで揺れる不思議な指輪は
何かしらの…「大きな意味」を持つ代物であるらしい。
去年の春、沢田くんたちと関わった時点で
こういう面倒ごとに巻き込まれるのは確定していたんだろうか
恭弥さんが当分戻らない事を聞き、机の上の書類はカバンに押し込んだ
当分、ということは暫く風紀委員の執務は取り行えないだろう。
その「当分」の間は可能な限り代行しようと思う。
『何か飲み物の希望はありますか？
コーヒー、紅茶、緑茶当たりなら出せますけど…』
風「では、日本茶をお願いします。」
『分かりました。少し待っていて下さいね』
お湯を沸かして私と風くんの二人分の温かい茶を入れ
長話になりそうな指輪の話を聞く準備が終わると彼の前に座って向き直る
『では早速…本題の方、詳しくお聞かせ願えますか』
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睡-ｽｲ-(プロフ) - 阪サッカーさん» お返事遅れました、嬉しいコメントありがとうございます！地道に更新頑張らせていただきます！ (2020年7月9日 17時) (
レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
阪サッカー(プロフ) - 面白くて、読み応えがあって、何より続きが楽しみです。お身体に気をつけて、無理しない程度に頑張って下さい。 (2020年6月16日 21時) (レス) id: d96a890ddc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2020年5月3日 14時
