検索窓
今日:30 hit、昨日:3 hit、合計:72,076 hit

第23話 ページ23

「しまった…出口聞くの忘れた」

携帯も家に忘れ公衆電話から一郎に掛けようにも先程の電話で乱雑に扱ってしまった為再び使えるのかも怪しい。

「誰でもいいから人に会いたい」

あまりにも家に帰るのが遅かったら一郎たちが探しに来てくれるかもしれないがそもそもAがヨコハマにいることを一郎たちには言ってないので、もしかしたら今日中には帰れないのかもしれないとAは思っていた。

「今日は俺の大好物の一郎のカレーなのに…」

どうやら、Aは今の状況を楽観的にとらえているようだった。

「(しょうがない…どこかの道に入ってひたすら道を開拓していくしかないか)」

周りを見渡し比較的明るそうな道にAは進むことにした。

道に入って5分くらい経つが一向に大きな道に出られる気がしない。
しかも、よく耳を澄ますとこの道の先に明らかに素行の悪そうな下品な言葉がいくつも聞こえてきた。

Aは一度大きく溜息を着くが誰でもいいから人に会いたかったため先に進もうとする。

少し歩くとその声の主らの姿が見えた。

「あの、すいません…少しお尋ねしたいんですけど駅に行くにはどうやって行ったらいいですかね?」

「んだ?兄ちゃん、俺らの邪魔をする気かゴラァ?」

「邪魔って別にそんなつもりは…」

座ってこちらを睨みあげてくる素行の悪い奴ら(‎以下不良)は立ち上がるとぞろぞろとAの周りを囲む。

「ちょうどいい、これをてめぇで試してやるよ」

そう言って不良Aが取り出したのはマイク。

しかし、よく見ると正規のものでは無い。

「ま、待ってください!!それってもしかして違法マイクじゃ…」

Aが不良Aが取りだしたマイクを見て怯えた表情を見せた。

それに、気を良くしたのかニヤリと不良Aは笑うとマイクのスイッチを入れた。

「オレと出会っちまったのが運の尽きだぜ?このマイクの性能試させてもらう!!」



「なーんて、そんな、マイクに俺が効くと思ってんの?」

そう言いながら、Aはまず、目の前にいた不良Aのマイクを持っている手を捻りあげ、その勢いで彼の手首をAの左側に引き込む。
そのまま不良Aは地面に倒れると足でマイクを持つ腕を踏んだ。

コロコロコロ…とマイクが男の手から離れて転がっていく。
それを慌てて不良Bたちが拾いに行くがそれよりも先にAの蹴りが不良B達を襲う。

「勝手に聞くと思って決めつけてんじゃねぇよクソ野郎が、そんな奴らは一昨日こいってんだ」

第24話→←第22話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (57 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
151人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

たかし(プロフ) - 咲夜さん» ご指摘ありがとうございます。ご指摘の件について訂正致しました。ありがとうございます。 (2019年12月1日 7時) (レス) id: 77e33eaa81 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(プロフ) - 16話の辺りの話で「観音寺さん」となっている所は「観音坂さん」では無いでしょうか? (2019年12月1日 2時) (レス) id: 7c299e15d2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たかし | 作成日時:2019年11月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。