第8夜【約束】 ページ10
それから時は過ぎ、夜のこと…
〜貴方side〜
めんどくさいけど、隣だし行くしかないよねぇー
にしても、妾と話すことなど彼奴にあるのか…?
従者のことについてか?ならば余計めんどいな…
コンコン
貴「紅覇?妾だ。開けろ」
カチャ…
覇「開けろって…お前、僕の従者だよねぇ?ま、とにかく部屋に入りなよ」
そう言われ妾は紅覇の部屋に入った。香水とかがあって、女の部屋みたいだ。
貴「っていうか、従者なんて無理矢理やらされただけ…」
覇「でもまさか僕を選ぶとは思わなかったよ。紅玉とか白瑛とか…その辺かなって思ってた…」
貴「…紅炎の従者は仕事ばかり、紅明の従者は頭を使わねばならない、紅玉の従者は紅玉の我が儘を聞かねばならない、白龍の従者は白龍を慰めなければならない、白瑛の従者はあの青い子だけで充分…そんな未来が見えたからね」
まぁ実際約束の方が100%中70%なんだけど…別に良いか。
覇「…自由が良いんならここを出るって案もあったんじゃないの?」
コイツ…自分からあんな約束させて(もとはといえば妾が償いをしたいと言ったからなのだけどね)それはないだろう?
貴「…約束しただろう?死ぬまでお前の隣に居るって…」
覇「へぇ〜、約束守ってくれたんだぁ〜?」
なんかイラつく言い方だな?オイ
貴「妾は嘘をつかぬ」
覇「…ごめんなさいっ!」
貴「!?」
紅覇は急に正座をしたかと思うと妾に土下座をしてきた。一国の皇子が妾に対して土下座をするなど…あっていいものなのか?
貴「…何をしておる?土下座なんてしなくていいよ」
覇「だって…僕、負けたんだもん」
貴「…まさか、本気にしていたのか?」
覇「え?だって…絶対って…」
貴「アハハハハハッ!あんなの嘘に決まってんじゃん!そっちの方がお前も本気で来るかと思って言ったんだよ?」
久しぶりに笑ったな…。
覇「…と…た…」
貴「すまん、もう一度言ってくれ」
覇「やっと笑ったね」
はぁ?やっと笑ったって…。コイツ、笑わすために?それともたまたま妾が笑っただけか?
覇「僕ね…Aが従者になってくれて嬉しかったよ。皆に勝ったーって感じでさぁ」
貴「…妾もお主を選んで正解だったよ」
覇「…?」
貴「お前と居ると楽しい。妾はお前を気に入った。…ってことで帰るねぇ〜」
覇「…僕だってお前を気に入ったよ…(ボソッ」
?あいつなんか言ってたけど…別に関係ないか
貴「おやすみ、紅覇」
覇「…おやすみ…」
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徒花 - この作品初めて見ましたが面白かったです!頑張ってください (2019年4月2日 19時) (レス) id: 5d280f12f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kapiくる | 作成日時:2015年12月7日 12時