第39夜【裏切り】 ページ42
〜紅覇side〜
僕がシンドリアから帰って数日後…。シンドリアからとんでもない手紙が届いた。
Aが煌帝国を裏切ったらしい。
炎「裏切り者は殺すまでだ」
炎兄までこんなことを言う。
覇「待ってよ!これは何か事情があるんじゃ…!」
炎「そんな証拠、どこにある?」
覇「…ないけど…」
炎「ならば、殺しに行くのだ」
普通ならこんなことどうでも良くて、僕も殺しにかかるだろう…。だけど…今回は違う…。何かが違うんだ。
覇「そうだ!この前、僕たちが留学に行く前にAが、何があっても僕の味方って…!!」
炎「…それは嘘で、お前を惑わす罠かもしれないぞ」
覇「その時のAの瞳は嘘なんて告げていなかったよ!怖いほどに透き通っていて僕を信じているって目をしていたもん!」
そう、これは事実だ。
炎「…だが…」
覇「ねぇ!炎兄はAを信じていなかったの!?そりゃ、1年も一緒にいない、半年も一緒にいなかったけど…。だけど、その髪留め、どうせAから貰ったんでしょ!?」
炎「!?」
当たっているみたい…。なんか悲しいなぁ…。
覇「だから!お願い!!」
炎「…」
ジュ「そいつの言っていることは事実だと思うぜ?」
覇「ジュダル君!!」
炎「どういうことだ?」
ジュ「バカ殿の金属器の1つ…ゼパルは催眠をかけることが可能だ」
炎/覇「!?」
ジュ「それがAを支配しているんだろうな」
覇「じゃ、アイツは最初から分かって…!」
『大丈夫だよ。妾は何があっても煌帝国の味方。どんなに汚い手でシンドリアの方へついてしまっても…妾は絶対に煌帝国の…紅覇の味方だ。だから…泣かないで…?』
『さっきのに偽りなどない。お前が妾をどう思っているのかは興味ないけど…。嫌っていたとしても、この言葉だけは信じてくれ』
炎「ならば話が違う。今すぐ俺たちはシンドリアへ向かう!ジュダル!紅覇!絨毯で行くぞ!」
覇「うん!」 ジュ「おう!」
こんな僕が助けられるかは分からないけど…、助けてみせるよ。
覇「待ってて…」
そう呟き僕は絨毯に乗った。
シンドリアに着くとジュダル君が結界を破壊し、僕と炎兄は魔装して王宮に突撃する。
覇「Aっ!!!」
すると声に気づいたのか、紫色の髪の女の子がこちらを振り向いた。
でも、その直後にシンドバッドがAの手を引き、奥の部屋へと連れて行った。
炎「お前はAの元へ行け」
僕は頷き、Aの元へと向かった。
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徒花 - この作品初めて見ましたが面白かったです!頑張ってください (2019年4月2日 19時) (レス) id: 5d280f12f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kapiくる | 作成日時:2015年12月7日 12時