不思議な少女は嘲笑う【練紅覇】 (ページ29)

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第27夜【忠雲】ページ29

～紅覇side～

忠「申し遅れました。私は紅明様だけではなく、紅覇様の従者もやっております」

忠雲！？

明「はい、その通りで。この忠雲はできる子でして…。従者のいない紅覇の従者もやると自ら言い出して、このような2人の従者になっております」

明兄…！！僕、明兄を見直した！忠雲もね！！

シン「そうですか。君は素晴らしいね」

でもきっとバレているんだろう。作り笑いをしている。

炎「では、俺たちはこれで」

シン「わざわざありがとうございました」

何もなかったら良いけど…。

～シンドバッドside～

さっきのは恐らく嘘だろう。あの忠雲という男…。しっかりしているならば最初から言うハズだ。

俺が思っていることが正解ならば…この国にはとんでもない奴がいる。
それを調べにも来たのだが…。紅覇皇子の従者とやらに会ってみたいものだ。
それとも本当に居ないのか？でも居なかったら焦りはしない…。

まぁ、いずれ会うのだろう。そんな予感がする…。

～紅覇side～

炎「紅明、忠雲…。助かった」

覇「うんうん！明兄達のおかげでバレずに済んだよ」

そんなの嘘。今頃、僕の従者に会いたいとか考えているんだろうな、きっと…。

炎「だが、あの男だ。きっとバレているだろう」

明「ハイ。ですが、今は良いでしょう」

炎「それで、紅覇。Aはどこにいる？」

覇「自室。僕らの命令がない限り出ないでって言っておいたよ」

アイツだから守ってくれているだろう。

炎「そうか…」

明「忠雲…貴方は今すぐにAさんのところへ言って今の状況を話してください」

覇「なら僕も行くよ。いいでしょ？」

明「…バレないように気をつけて」

忠「分かりました、ご主人様」

覇「行ってくるねぇ」

さて、バレないように…か…。まぁ、明兄達も何かしてくれるんだろう。

2分後…

覇「ついたよ」

忠「こ、ここが…A様のお部屋…」

コンコン

覇「僕だよ、入るね」

忠「か、勝手に入って宜しいのでしょうか？」

覇「良いでしょ」

貴「おや、紅覇と忠雲じゃないか」

忠「よく私の名前を覚えていてくれましたね」

大抵の奴は覚えてないからなぁ。忠雲も驚いている。

貴「どうせ紅明の頼みだろ？」

忠「はい、今の状況をお話致します」

そう言うと忠雲は語り始めた…。ところどころ僕も話したけどね。