うる星やつら 二人の愛の危機！？

今がチャンス？ ページ12

そもそも黒い服を着たボディーガードの見た目(サングラスは見づらいから借りてない)をしているからそう簡単にはバレないはずだ。
「どうしたっちゃ？」
ラムがきょとんとして突如大声を発した終太郎を不思議そうに見つめる。
「い、いや…なんでもないです」
いつの間にか取り出していた刀をすちゃっと鞘におさめ、気分を落ち着かせる。
(ふぅ…でも今は仮にもラムさんと諸星は別れているのだ。今がチャンスではないか！)
そう自分に言い聞かせ、目を光らせる。
ラムの頭に「？」が浮かぶが、終太郎は気にしない。
「ラムさん！」
ラムの手を取り、叫ぶ。
「ぼ、僕と付き合ってくだ…」
その瞬間飛び出し、ドカンっと勢いよくハンマーを終太郎の頭に振り下ろす。
小さいハンマーを持ってテンも参戦している。
主犯は言わずもがなあたるだ。
驚いているラムと目が合い、ふんっと言ってハンマーを放り投げる。
それは見事に終太郎に命中した。
「何してるっちゃ」
ラムが腕を組んで言う。
あたるはそっぽを向いて言い返す。
「別に。通りかかっただけじゃ」
「嘘やで〜コイツな、ラムちゃんが心配で来たんや！」
あたるがすぐさまテンをぺしんっと叩き落とす。
毎度毎度同じことを繰り返す二人だ。
「うちが心配で…？」
一瞬嬉しそうにしたが、ラムはすぐに素っ気ない表情に変わる。
「うち、まだ許してないっちゃよ」
「だからお前何に怒ってるんだ？」
「そんなこともわからないのけ！？」
「言ってくれなきゃ分からんわ！」
あたるがラムをじーっと見て言う。
ラムは少し考えて言った。
「約束、破ったっちゃ」
「それは知っとる。お前それに怒ってるんじゃないだろ？」
ラムはうなずく。
「もちろん約束の事も許してないっちゃ。うちには買ってくれなかったのに別の女の子にペアネックレス買ってあげるとか言ってたから！」
あたるは「あっ」となる。
確かにガールハントで女の子を口説くときにそんなよーな事をその場のノリと流れで言った気がする。
なるほど、あたるのそのセリフが決め手となってラムの怒りが爆発したのか。
2ヶ月も待っていたのにあっさり裏切られてそんなような事を言ってたら確かに怒る。
「それは本当ですかラムさん！」
「よぉ面堂生きとったのか」
終太郎が即座に刀を向け、あたるは両手ではしっと受け止める。
もう既に見慣れた光景だ。
「ラムさん、僕ならそんな酷いこと絶対にいたしません！今こそ諸星と本気で縁を切るべきです！」

嫌われた…？→←いざ、面堂邸に侵入せよ！！

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