じゅーご ページ16
「先生どう!?見つかった?」
「いや、見当たらない……一体何処に行ったんだ…?」
青色液体を辿ってゆくと、ショッピングモールの裏、倉庫が建ち並ぶような場所へ着いた。そこで液体は終わっており、果たしてそこから何処へ行ったのかが分からなかった。
今は倉庫の中を調べたりしているが見つからない。数ある倉庫から見つけ出すのですら労力が掛かるのにたまたまここで液体が終わってしまい、そのまま違う場所へ運ばれてしまっていたのならどうしようも無い。
「……っくそ、どうすればいいんだ、!」
「! コナンくん、しっ。」
「……!?」
慌ててコナンくんの口を塞ぐ。
今調べていた倉庫の隣から男女の話し声が聞こえた。
「真花が逃げるから探すのに手間が掛かったんだろ?」
「探してなんて言っていないわ。あなたと一緒に居たら、私も真人もいずれ死んでしまいかもしれないもの!」
「殺すつもりはないよ?だってお前が勝手に家から出たり遊んだりするから悪いんだ。心配なんだよ俺は。」
「私を縛って何が楽しいの?そういう所が嫌だったから別れたのでしょう。治したと思ったのに。やっぱりあなたとは一緒に居れないわ。」
「っうるさい!黙ってろ!」
ガシャン、、と大きな音が静かな倉庫内に響いた。
その後物音や話し声もなく閑静な空間が続く。
「……コナンくん、ここで待っていてくれる?」
「……先生?行くの?そしたらボクも、」
「お願い。いい子で待ってて。怪我させたくないんだ。……ね?
ちゃんと、帰ってくるから。」
コナンくんの頭を優しく撫でて立ち上がる。
外に出れば生温い夜の風が頬を掠めた。遠くに街の家の明かりが綺麗に立ち並んでいた。
俺は今、エプロンを着ていない。
ネームプレートも外してきた。
園のTシャツは上からパーカーを羽織っているため、【帝丹幼稚園】の文字は見えない。
ただの一般人、鳴海Aだ。
「すみません、それはやりすぎなのではないでしょうか?」
気配を消して、息を潜めて、俺は自分の左手首を摩る20代後半の男性に近付いた。
ピッ
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瑠衣(プロフ) - 深夜さん» 拙作をご覧いただきありがとうございます。申し訳ないのですが、私の方ではトラブル回避のためそういった事は行っておりません。よってpixivでの投稿はご遠慮いただけると幸いです。ご理解の程よろしくお願いいたします。 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠衣(プロフ) - ロシナンテ。さん» ご一読下さりありがとうございます。そ、それは……笑 名前が「なるみ」の方もいらっしゃいますものね、考えていませんでした……だいぶ個性的なお名前で素敵です笑 (2022年11月28日 22時) (レス) id: 8996d6d5d2 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - pixivで書いてもよろしいでしょうか?名前、タイトル変えます (2022年11月25日 12時) (レス) id: 880b7bddc6 (このIDを非表示/違反報告)
ロシナンテ。(プロフ) - 名前が成海だから名前がだいぶ面白いことに笑笑 (2022年11月24日 13時) (レス) @page1 id: 7c91679d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠衣 | 作成日時:2022年11月18日 6時