犬よ、いつ離れてくれるのか【黄瀬涼太】 (ページ7)

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6話ページ7

私の通学路の電柱に不審者注意と書いてあった

朝こんなん無かったよな

不審者もこんなに警戒されて可哀想に←

そして誘拐される方も大変だ

私の予想ね？予想

誘拐される方は田中(２話参照)を太らせたデュフフおじさん

される方はスタイル抜群の超絶美人

これがテンプレだよね〜

「あの…すみません。駅までの道を教えていただいても宜しいでしょうか？」

…ん？

真ん前に細長いおじさんがいる

あ、私に話しかけてんのか←

『えと、この通路を左に…』

「すみません、僕記憶力無いので…」

『あ、そしたらGoogeeマップおすすめですよ』

私はさっさと帰りたいのだ

駅まで着いてきて欲しいんだろうけど

何故また駅まで行かなければならない

面倒だ、面倒にも程があるのだ

すると突然、おじさんがキレ始めた

「っ！！このガキなめやがって！！」

そういって襲いかかってきた

あ、こいつが不審者か

なーるほどね

とはいってもどうしよう、逃げれるほどの身体能力も筋力も持ち合わせてない

『えーどうしよ』←

やっべ捕まっちった

まぁ呑気に連れてかれながらどう逃げるか考えるか〜←

「ひ、久しぶりの女の感触……ふひひ」

思った以上にやべぇ奴だった←

ん？こいつの鼻息くっさ、絶対鼻くそ詰まり放題じゃん((

本格的にやべーって思ってたら

今度はふわっと優しく抱きとめられて、柔軟剤の甘い香りがした

気が付いたらおじさんはぶっ飛ばされてて

黄瀬「ふぅー、間に合ったっス」

おおぅ、黄瀬

しれっと私をガードしてくれてる

なんと男らしい

黄瀬「あんたが誰か知らないっスけど、次この子に何かしたらただじゃおかない」

……うおぉ、こっわ

黄瀬が本気でキレてるの初めて見た

こんな顔もするのか、ちょっと新鮮

「ひっ……う、うわあああああああああ！！！」

木偶の坊おじさんはどこかへ消え去った

ふぅめでたしめでたし

と思ったら、また次の修羅場が訪れる